2003 Fiscal Year Annual Research Report
神経伝達物質放出機機構におけるRab3A系とSNARE系の役割とその作用機構
Project/Area Number |
15790151
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
匂坂 敏朗 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80359843)
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Keywords | 神経伝達物質放出 / Rab3A系 / SNARE系 |
Research Abstract |
PC12細胞を用いたgrowth hormone分泌のアッセイ系を用いて、実際にRabconnectin-3α/βが分泌に関与しているかを検討した。それぞれのtruncate mutantを作成し、growth hormone分泌に与える影響を調べた。その結果、WD domainを5つ含むRabconnectin-3αのC末が、抑制作用を示した。その抑制作用の分子機序を明らかにするために、このC末のfragmentを用いて、結合タンパク質をyeast two hybrid法で検索したところ、SNAREの活性制御タンパク質であるSnapinが単離された。これまで、Snapinは、そのC末のcoiled-coil domainを介して、SNAP-25に結合し、SNARE複合体形成を促進することが知られている。結合部位を検討したところ、SnapinのC末に、Rabconnectin-3αが結合することがわかった。Snapinのリコンビナントタンパク質をシナプトソームのextractに加えると、SNARE複合体の形成が促進するのを生化学的に測定することができる。そこで、Rabconnectin-3αのC末とSnapinのリコンビナントタンパク質をこの系に加えたところ、SnapinによるSNARE複合体の形成が、Rabconnectin-3αのC末のタンパク濃度依存的に抑制された。これらのことから、なんらかの刺激に対応して、Rabconnectin-3αが、Snapinに結合し、SNARE複合体形成を抑制することで、分泌を調節していることが考えられた。現在、このRabconnectin-3αとSnapinの結合が、どのような機序で引き起こされるのかを検討しているところである。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kawabe, H.: "A novel Rabconnectin-3-binding protein that directly binds a GDP/GTP exchange protein for Rab3A small G protein implicated in Ca^<2+>-dependent exocytosis of neurotransmitter."Genes Cells. 8・6. 537-546 (2003)
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[Publications] An, Y: "GDI-Rab GTPase Recycling."Structure(Camb). 11・3. 347-357 (2003)