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2004 Fiscal Year Annual Research Report

β_2-グリコプロテインIの生理機能及び抗リン脂質抗体を介した血栓症の分子機序

Research Project

Project/Area Number 15790161
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

泉 友則  東京大学, 医科学研究所, 寄付研究部門教員(客員助教授) (00261694)

Keywordsβ_2-グリコプロテインI / トランスグルタミナーゼ / 架橋反応
Research Abstract

トランスグルタミナーゼを介したβ_2-グリコプロテインI(β_2GPI)の架橋反応について、β_2GPI分子に存在する4つのグルタミン残基について各々を含む4種のペプチドを合成し試験管内での二量体化反応に対する阻害効果を検討した。過剰量の5-ビオチンアミドペンチルアミン(BAPA)存在下ではTGおよびFXIII、両酵素による二量体化が抑制されたのに対して、合成ペプチドは4種のうち、1つのみが組織トランスグルタミナーゼ(TG)による二量体化を選択的に抑制した。
次に無血清条件下で24時間培養したヒト血管内皮細胞(HUVEC)におけるβ_2GPIの架橋反応を培地、付着細胞、浮遊細胞/リポソームの3画分それぞれについてウエスタンブロットにより解析した。浮遊細胞/リポソーム画分に分子量100kDaのバンドが強く認められ、このバンドの生成はトランスグルタミナーゼの阻害剤(シスタミン)の添加、また過剰量のBAPA存在下で強く抑制された。
さらに、HUVECでの架橋反応における抗リン脂質抗体の効果を解析した。健常人由来IgGは架橋反応に影響を与えなかったが、これまでに特徴づけを行った抗リン脂質抗体患者由来のIgGの添加により、浮遊細胞/リポソーム画分中の架橋生成物量は顕著に増加した。
以上の結果から、以下の可能性が示唆された。(1)β_2GPIはTGの特異的な基質の1つで、(2)その架橋反応は例えば内皮細胞の損傷や修復にともなって進行する。(3)抗リン脂質抗体は架橋反応、あるいは架橋生成物の膜上への結合を増強することでその生理的な機能を撹乱する。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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