2004 Fiscal Year Annual Research Report
NLKによるGroucho/TLEファミリーの活性制御機構の解析
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15790164
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
白壁 恭子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (00345315)
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Keywords | NLK / Groucho / TLE |
Research Abstract |
これまでの研究でWntシグナルを抑制的に制御するセリン/スレオニンキナーゼNLKが、同じくWntシグナルを抑制する事が知られているコリプレッサータンパク質TLE/Grouchoファミリーと複合体を形成する事、ほ乳類培養細胞内でNLKと共発現するとTLE/Grouchoファミリーのリン酸化が増大する事、をそれぞれ明らかにしていた。これらの結果はNLKによるTLE/Grouchoファミリーのリン酸化を介したWntシグナル抑制機構の存在を示唆するものであった。そこで、本年度はTLE/Grouchoファミリー分子内でNLKによってリン酸化される残基を特定し、その残基のリン酸化がTLE/Grouchoファミリーの活性をどのように制御するか明らかにする事を目的とした。昨年度の研究からTLE/GrouchoファミリーのC末側領域がNLKでリン酸化される事が示されていたので、セリン/スレオニン残基を含むいくつかのC末側領域について欠失変異体を作製し、NLKによるリン酸化を検討した。その結果、いくつかの重複しない欠失変異体でNLKによるリン酸化の減少がみられた。この結果はNLKがTLE/Groucho内の複数のセリン/スレオニン残基をリン酸化しうる事を示している。更にNLKによるリン酸化が示された領域に含まれるセリン/スレオニン残基をアラニン残基に置換した変異体を作製し、NLKによるそれら変異体のリン酸化を検討したところ、いくつかの変異体でNLKによるリン酸化の減少が見られ、これらのセリン/スレオニン残基がNLKによってリン酸化されうる事がわかった。しかし、NLKによるリン酸化の減少が見られたTLE/Groucho変異体においても、そのコリプレッサー活性は野生型と変わらなかった。この結果から、NLKによって複数のリン酸化サイトが総合的にリン酸化される事がTLE/Grouchoファミリーの活性制御に必要である可能性が考えられたので、更に複数のセリン/スレオニン残基をアラニン残基に置換した変異体を作製しその解析を進めている。
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