2003 Fiscal Year Annual Research Report
細胞周期制御の破綻時におけるp53によるアポトーシス誘導機構の解析
Project/Area Number |
15790167
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
佐藤 恵理 (織田 恵理) 日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (90339440)
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Keywords | 細胞周期 / アポトーシス |
Research Abstract |
p53によるアポトーシスの誘導は重要な癌抑制機構の一つである。しかし、p53によるアポトーシス誘導はすべての細胞において起こるのではなく、例えば、癌遺伝子が活性化することで癌抑制因子であるRBの機能が不活性化し細胞周期制御が破綻している細胞においてp53が発現した時などに起こる。本研究はRB系の制御機構の破綻をどのようにしてp53が認識しアポトーシスを誘導するのかについて解明することを目的とし、RBとp53の両方の因子に制御されている標的遺伝子をマイクロアレイ法を用いて単離することを試みた。その結果、多くの既知のp53標的遺伝子と新規p53標的遺伝子と思われる候補遺伝子約180種類を単離した。この候補遺伝子群の中には、野生型の細胞ではほとんど誘導されないが、癌遺伝子を発現しRBの機能を破綻させた細胞やRB欠損細胞においてp53によって誘導される標的遺伝子も含まれていた。次に、RNAブロッティング法を用いて、単離したすべての候補遺伝子の発現パターンを調べ、有力候補遺伝子を18種類の遺伝子に絞り込んだ。これら候補遺伝子をレトロウイルスを用いた発現系により細胞に強制発現させることで、p53による細胞周期、アポトーシス制御における役割についての検討行った。その結果、そのうちの一つ、クローン#130はp53によるアポトーシス誘導に関与することが知られているPUMAやNoxaによるアポトーシス誘導を増強させることが分かった。現在、クローン#130がどのような機構でp53によるアポトーシスに関与するのか解析をおこなっている。
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Research Products
(1 results)