2004 Fiscal Year Annual Research Report
ケモカインによる樹状細胞の突起形成および機能の制御
Project/Area Number |
15790246
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柳川 芳毅 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (20322852)
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Keywords | 樹状細胞 / ケモカイン / 樹状突起 / 抗原取り込み / アクチン骨格 / シグナル伝達系 / 細胞遊走 |
Research Abstract |
ケモカインは白血球やリンパ球の遊走を誘導し,免疫反応を始動する過程において,各免疫担当細胞がどのようなタイミングでどこへ移動するかを制御している.樹状細胞(dendritic cells, DC)は強い抗原提示能を有し,ナイーブT細胞を活性化する唯一の抗原提示細胞である.DCは成熟度に依存して末梢血,末梢組織,リンパ節に分布するが,これらの成熟度にともなった移動は,ケモカインによって巧妙に制御されている.本研究課題では,ケモカインによるDCの機能制御に関する研究を進め,CCケモカインであるCCR7リガンド(CCL19およびCCL21)が,成熟DCの遊走のみならず,形態変化や抗原取り込みに対しても強い活性を持つことを初めて明らかにした(Blood 2002 and 2003).従来,成熟DCの抗原取り込能は低いと考えられてきたが,CCR7リガンドによって菌体成分などの取り込みが著明に促進されたことは,成熟DCの役割を再認識させる発見と考えられた.今年度は,さらにこれらの変化の基礎となる,ケモカイン刺激後の成熟DCにおける細胞内骨格の変化を解析し,CCR7リガンドによってApr2/3複合体の細胞内分布が変化しアクチンネットワークが構成されることを明らかにした(J.Clin.Exp.Hematopathol, in press).また,成熟樹状細胞の抗原取り込みに関与するシグナル伝達系として、Cdc42とRacが重要であること,遊走にはJNKとRho伝達系が個別に関与することを初めて明らかにした(投稿中).
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Research Products
(2 results)