2003 Fiscal Year Annual Research Report
中学生におけるいじめる、いじめられる両経験群の精神保健の経年変化に関する縦断調査
Project/Area Number |
15790294
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
笹澤 吉明 群馬大学, 医学部, 助手 (50292587)
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Keywords | いじめ / 精神保健 / 中学生 / 縦断研究 / 自尊感情 / 登校意欲 / 希死念慮 / 抑うつ状態 |
Research Abstract |
著者はこれまで、小中高生を対象にいじめと精神保健指標との関連を、質問紙調査で検討し、いじめる、いじめられる両経験群の自尊感情、登校意欲、希死念慮等の精神保健指標が他群(加害、被害、傍観、無関係)に比べ最もネガティブであることを明らかとした。 それを踏まえ、本研究は、中学校男女生徒を対象に、縦断的な疫学研究の手法を用い、両経験群の加害者から被害者になるパターン(加害-被害移行型)と、被害者から加害者になるパターン(被害-加害移行型)の分布を明らかにすることと、加害-被害型と被害-加害型の精神保健指標およびいじめる理由・方法に差があるのかどうか明らかにすることを目的とする。 平成11年と平成13年に行った2種類の中学生向けの質問紙を参考に、新たに質問紙を作成した。質問項目は、基本的属性、睡眠時間、学業成績、主観的幸福感、経済状況、不登校日数、カウンセリングの有無、部活動状況、身体的健康状態、精神的健康状態、孤独感(FULS-8)、社会的支援(MSPSS)、自尊感情(Rosenberg)、人間関係(学校、友人、家庭)、ライフイベント、抑うつ状態(DSD)、不登校気分、希死念慮、いじめ関連項目等である。 予備調査を中学生男女30名に実施し、必要な修正を行ない第一回調査の質問紙を完成させた。 対象校は県中央部の一市二郡の9校の1年生男女約2,000名に設定した。対象校の3つの教育委員会と交渉した結果、平成16年5月に第一回調査を行える運びとなった。当初は1年生が対象であったが、第一回調査は2年次5月、第二回調査は2年次2月、第三回調査は3年次11月に設定を修正することにした。 質問紙、学級担任への調査マニュアルの印刷は終了した。 本調査の予備調査に相当する平成13年1月の中学生を対象とした調査の内容は日本学校保健学会で平成15年11月に発表した。
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Research Products
(1 results)