2003 Fiscal Year Annual Research Report
延髄腹外側野吻側部によるストレス反応および自発行動の制御機構の研究
Project/Area Number |
15790433
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山里 正演 琉球大学, 医学部, 助手 (90347138)
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Keywords | ラット第1染色体 / 交感神経 / 血圧 / コンジェニックラット |
Research Abstract |
脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP),ウィスター京都ラット(WKY), SHRSP由来第1染色体コンジェニックラットを用い,メンタルストレス(ラットの顔面への空気墳射)を行い,血圧,脈拍数,腎交感神経活動の変化を比較した.血圧はSHRSPでWKYとコンジェニックラットに比べ有意に高かったが,WKYとコンジェニックラット間では血圧に差はなかった.脈拍数は3群間で差はなかった.空気噴射に伴う昇圧はSHRSP,コンジェニックラット,WKYの順に高かった.空気噴射に伴う腎交感神経活動の亢進はWKYに比べSHRSPとコンジェニックラットで有意に亢進していた.このことよりSHRSP'由来第1染色体を有するコンジェニックラットは定常状態での血圧,脈拍数はWKYと変わらないが,メンタルストレス負荷時の交感神経系の反応性が亢進しており,過度に昇圧することがわかった.さらに脳室内にアンジオテンシンIIタイプI受容体拮抗薬を投与すると過度の昇圧が抑制されることより,脳内レニン-アンジオテンシン系の異常がメンタルストレス負荷時の過度の昇圧に関係していることがわかった.
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