2003 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病網膜症および腎症の発症・進展と分泌型可溶性AGE受容体タンパクの存在意義
Project/Area Number |
15790474
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
大澤 真里 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80349654)
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Keywords | 終末糖化産物 / RAGE / 可溶性RAGE |
Research Abstract |
終末糖化産物(Advanced glycation endproducts, AGE)は、タンパク質が非酵素的に糖化・修飾されることによって生ずる分子の総称である。代表的なもので、臨床上有益なものがHbA1cやグルコアルブミンである。AGEは、ひとつには直接タンパクが修飾を受けることによってそのタンパクの機能が果たせなくなる直接的な関与と、もうひとつには受容体(RAGE)がAGEと結合することによっておこしてくる事象によって、生体内の、主に血管組織でもろもろのことがおこると考えられている。つまり、糖尿病性血管合併症の病態をおこしてくることが強く示唆されている。 本年度は、検体収集と、totol RAGEタンパク特異的モノクローナル抗体とすでに作製済みの可溶型RAGEタンパク(endogenous soluble RAGE)特異的モノクローナル抗体を用い,当該蛋白のenzyme-linked immunosorbent assay(ELISA)系を確立することが主目的であった。 当センター眼科に協力を得て患者から同意を取得後、白内障の手術時の硝子体液を採取した。同時に手術前日ないし、手術直後の採血時の血清も採取した。昨年度、2型糖尿病患者98名の硝子体液と血清を集めることができた。 硝子体液ははじめての材料であり、検量曲線にのせることができるように、高感度ELISA系を、モノクローナル抗体を再検討し新規に開発中である。
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