2004 Fiscal Year Annual Research Report
11p15転座型白血病のNUP98遺伝子の相手遺伝子の単離とその機能解析
Project/Area Number |
15790529
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
竹谷 健 島根大学, 医学部, 助手 (30359880)
|
Keywords | 白血病 / NUP98遺伝子 / HOX遺伝子 |
Research Abstract |
研究プロジェクトの3年間の2年度である。11p15転座型白血病/MDSにおいて、我々はこれまで3つの新規相手遺伝子を単離・同定した。本研究の目的は、未知の相手遺伝子の単離を行い、機能を明らかにすることにより、11p15転座に共通した白血病発症のメカニズムを明らかにし、将来の治療法の発展に貢献することである。今年度の研究成果は以下の通りである。 1)NUP98-HOX融合遺伝子を有する白血病が有する他の遺伝子異常の同定:NUP98-HOX融合遺伝子だけでは白血病化には十分ではないことが予測された。NUP98-HOX融合遺伝子は造血の分化を制御する報告がみられるので、細胞の増殖に関与する遺伝子変異の有無を検討した。HOX遺伝子の機能を制御しているMLL遺伝子の転座を有する白血病において、Genechipを用いて遺伝子発現プロファイリングを行ったところ、いくつかの細胞の増殖に関与する遺伝子の発現に差が認められたことを昨年報告した。今年度は、そのMLL遺伝子再構成を有する乳児白血病において、細胞の増殖に関与するFLT3遺伝子変異が高頻度に認められ、FLT3の下流に存在するSTAT5がFLT3 ligandの刺激なしにリン酸化されることが証明された。このことから、NUP98-HOX融合遺伝子を有する白血病についても、同様にFLT3遺伝子の関与があるかどうか現在検討中である。
|
Research Products
(1 results)