2003 Fiscal Year Annual Research Report
悪性黒色腫の浸潤転移におけるケモカインおよびメタロプロテアーゼの役割
Project/Area Number |
15790567
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
門野 岳史 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80292910)
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Keywords | 悪性黒色腫 / ケモカイン / メタロプロテアーゼ |
Research Abstract |
腫瘍の転移にCCR7などのhomeostatic chemokineのレセプターの関与が想定されていることより、今年度は8種類の種々の悪性度を持つ悪性黒色腫の細胞株を用いて主にケモカインの発現について検討した。細胞としてはprimary melanoma由来であるKHm-4およびPM-WK、recurrent primary melanoma由来であるRPM-EPとRPM-MC、lymph node metastasis由来であるMM-AN、MM-BPおよびMM-RUP、そしてvisceral metastasis由来であるMM-LHを用いた。RT-PCRを行ったところCCR7、CXCR4の発現は共にlymph node metastasis由来若しくはvisceral metastasis由来の細胞株優位であり、非転移巣由来細胞株には殆ど見られなかった。以上より悪性黒色腫の転移に関して、CCR7およびCXCR4が関与する可能性が示唆された。次にこの結果とcell migration rateとの相関を調べた。Cell migration rateとしては、悪性黒色腫由来培養細胞をcoverslipの上に撒き、serum freeの条件下で個々の細胞の動きをvideoで観察した際の移動距離を用いた。Cell migration rateは転移巣由来細胞と非転移巣由来細胞との間に有意な差はなく、CCR7、CXCR4の発現との相関は明らかではなかった。
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