2003 Fiscal Year Annual Research Report
MRAngiographyにおける血管認識と血管撮影像との融合の自動化の試み
Project/Area Number |
15790667
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 哲 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教員 (40311758)
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Keywords | MR angiography / マルチスライスCT / 3次元画像 / 3次元座標自動認識 / 仮想腹腔鏡 / 腹腔鏡下手術 / 子宮筋腫 / 塞栓術 |
Research Abstract |
平成15年度は、今回導入した3次元画像解析ソフトウエアにより作成したMR Angiogarphy(MRA)と血管撮影(DSA)像との比較を試みたが、当院でこれまで蓄積されていたMRA像は機器の性能の低さから、子宮動脈の末梢描出能が十分でないことが判明した。そのためより高精細な画像が得られるCT angiography(CTA)とDSAとの比較をまず試みることとした。子宮筋腫症例ではCTangigraphyは撮影されないため、CTAとDSAの両者がルーチンで行われている、生体腎移植ドナー症例にて検討を行った。これによりマルチスライスCTを用いたCTA画像は血管撮影像と一致し、CTAによりDSAと同等の血管描出をしうるのみならず、腎動脈の血流支配領域をも推定できることが明らかとなり、この結果は北米放射線学会にて発表した。 一方3次元座標自動認識システムに関する検討についても、まずはCTA画像を用いて、その有用性を検討することとした。同様に生体腎移植ドナー症例を対象としたが、当施設では生体腎移植ドナーの腎摘出術は、低侵襲的手技として注目されている腹腔鏡下手術にて行われている。そこで我々は移植医に対して、今回導入した3次元画像解析ソフトウエアを用いて、これまで一般に行われてきた3次元画像による血管画像ではなく、腹腔鏡下手術時の内視鏡画像を模した仮想腹腔鏡(virtual lapaloscopy)ともいうべき画像の作成を試みた。この画像は移植医からその有用性を高く評価されたため、腹腔鏡下手術時の内視鏡の3次元座標自動認識システムと仮想腹腔鏡画像との融合を試みることとした。現在、導入した3次元座標認識装置と3次元画像解析ソフトとの連携システムの構築をめざし、システムの開発を進めている。
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