2003 Fiscal Year Annual Research Report
酸化還元状態のインビボ評価を目指した脳機能診断プローブの開発
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15790674
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 文彦 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (40253471)
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Keywords | 酸化ストレス / PET / SPECT / 脳 / 腫瘍 / 核医学診断薬 / インビボ |
Research Abstract |
AsAの6位にフッ素原子を有するDFAの酸化型アナログdehydroDFAの合成は、DFAを臭素酸化反応に付すことで達成し、この方法は^<18>F標識体にも応用可能であることを明らかにした。種々条件を検討した結果、全合成時間70分、放射化学的純度95%以上、放射化学的収率3.5%で^<18>F標識DFAを得る方法を確立した。DehydroDFAはインビトロで不安定であり、標識体を使った基礎評価には用時調整が必要であることがわかった。マウスを用いた生体内分布を調べた結果、^<18>F-dehydroDFAの投与放射能は腫瘍へ多く集積し、脳への初期集積が低かった。この結果は、還元型である^<18>F-DFAの生体内動態とよく似ていた。また骨に高い集積を示し、2DGの同時投与により集積が阻害された。各組織内における代謝や血中成分への分布については現在検討中である。 また、AsAの6位にヨウ素原子を有するDIAの合成を達成した。トシル体や環状硫酸エステル体を前駆体とした求核置換反応によりヨウ素を導入し引き続き酸加水分解異性化反応により目的物を得たが、収率が低かった。そこで種々検討した結果、AsAの6位に臭素原子を導入した後、Nalにて反応させることで、収率良くDIAを得る新しい合成方法の開発に成功した。本法は放射性ヨウ素標識合成にも容易に応用でき、^<131>I-DIAを全合成時間90分、放射化学的純度98%以上、放射化学的収率30%で得る方法を確立した。マウスを用いた生体内分布を調べた結果、能への初期の集積は0.6〜1%dose/gであり、また腫瘍にも集積したことから、^<131>I-DIAはアスコルビン酸やDFAと非常によく似た生体内挙動を示すことが明らかとなった。今後は、dehydroDIAの合成を標識合成法の確立を急ぐとともに、基礎評価を行うことで、これら新規化合物の核医学診断薬としての可能性を探る予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] F.Yamamoto, E.Kuwano, T.Kaneshiro, S.Sasaki, M.Maeda: "^<125>I-Labeled 2-0- and 3-0-m-lodobenzyl, and 6-0-m-lodophenyl Derivatives of L-Ascorbic Acid : Synthesis and Preliminary Tissue Distribution"J Labelled Compd Radiopharm. 46. 737-750 (2003)
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[Publications] T.Fuchigami, T.Haradahira, T.Arai, T.Okauchi, J.Maeda, K.Suzuki, F.Yamamoto, T.Suhara, S.Sasaki, M.Maeda: "Synthesis and Brain Regional Distribution of [^<11>C]NPS1506 in Mice and Rat : an NMDA Receptor Antagonist"Biol.Pharm.Bull. 26(11). 1570-1573 (2003)
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[Publications] S.Sasaki, F.Kurosaki, T.Haradahira, F.Yamamoto, J.Maeda, T.Okauchi, K.Suzuki, T.Suhara, M.Maeda: "Synthesis of ^<11>C-Labelled Bis(phenylalkyl)amines and Their In vitro and In vivo Binding Studies In Rodent and Monkey Brains"Biol.Pharm.Bull. (in press). (2004)