2003 Fiscal Year Annual Research Report
ステント/ステントグラフト治療の低侵襲性向上についての研究
Project/Area Number |
15790677
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
兵頭 秀樹 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30306154)
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Keywords | ステント / ステントグラフト / 大動脈瘤 / 大動脈解離 |
Research Abstract |
CT画像からの成形による物理的影響についての計測を行い、新たに作成したステントが血管侵襲の低減を可能とすることが明らかとなった。特に屈曲した解剖学的構造においては直線状のステントは内腔の狭小化が生じることが確認されるのに対し解剖学的に適合させたステントでは不必要な外〓排除することに成功した(統計学的有意差(+))。このことは、治療に際して問題となる内腔狭窄を回〓るために物理学的な要因を減らすことが可能と考えられ、新たな搬送装置の開発が必要であるが十〓応用に耐えうると判断された。 イヌ25頭を用いてステントグラフトを留置後の組織学的検討について最長6ヶ月間観察を行〓総括すると、従来型ステントグラフトと比較し内腔保存性や血管侵襲性の軽減が得られることが〓された。具体的には、初期の時点(挿入後1ケ月以内)で内腔の均一開存性の改善、経過観察期(6ヶ〓血管変形の程度に著しい変化が少なく、経時的な血管壁に対する変形作用が緩徐であることが確認〓た。内腔の開存性については従来型ステントグラフトとほぼ同等と考えられ、従来品に比べて形状〓が可能であり屈曲血管に対しては有利なステントグラフトであると考えられた。 臨床応用に先立ち院内倫理委員会に申請し、今回使用を予定しているステントグラフトの使用について承認を得ることができた。現在対象となる症例の選択・手技の方法について血管外科医とともに具体的な計画を進めており、来年度の早い時期から本格的な臨床応用が可能となるよう準備を進めている。
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