2004 Fiscal Year Annual Research Report
ステント/ステントグラフト治療の低侵襲性向上についての研究
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15790677
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
兵頭 秀樹 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30306154)
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Keywords | ステント / ステントグラフト / 形状成型 |
Research Abstract |
CT画像を用いて3次元形状を抽出するシステムは、ベータ版の作製が終わりその問題点について洗い出しを終えた段階にある。すでに確認された問題点としては、(1)画像データ量が少ないため数ミリ単位での成型が難しい・(2)画像撮影条件によって得られる3次元形状が変わり(ゆがみ)解剖学的再現性の信憑性が十分ではない・(3)搬送システムが従来のものでは微妙な位置調整ができず本システムを採用するメリットがない、ということが考えられた。これらについて現在修正/改良を行っている。 ステント/ステントグラフトの開発は、現在従来型と同様の留置のみ行えるタイプを開発中である。これは金属ステントに人工血管を縫着し、経カテーテル的に大動脈病巣内に挿入/留置するものである。先に述べたような問題点を克服するため搬送システムは従来にない新しいものを製作中であり、ベンチテストでは目的部位に対して位置ずれが(ほとんど)なく留置可能である。現在、生体内で使用できるような大動脈の屈曲に追従する柔軟性を持ち、屈曲部位においても折れない素材の組み合わせやその加工をおこなっているが難渋している。また、人工血管のコストが高く数種類のプロトタイプを製作することで経費がなくなるため、現時点ではいまだ満足のいくモデル作製にはいたっていない。 従来型とは異なり一旦体内でステントグラフトが展開された後体外に回収されるタイプについては、既にプロトタイプが完成し臨床応用を行っている。現時点ですでに数例にトライアルが行われているが、学会や文献上で本法に否定的な報告も散見され、実際の手技において手術時間の延長を生じるため症例数は増えていない。
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