2003 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子NF-Kappa B活性阻害による血管形成術後再狭窄抑制の試み
Project/Area Number |
15790681
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
羽室 雅夫 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70336775)
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Keywords | 新生内膜肥 / 転写因子 / NF-kappa B / ステント |
Research Abstract |
血管形成術後の新生内膜肥厚モデルを作製するため基礎実験を行った。 方法 1.日本白家兎の耳動脈を血管径の約2倍の径を持つカテーテルにて過拡張と内膜剥離を行った。その7日後に同部の動脈を採取し、固定、染色を行い新生内膜の肥厚程度を顕微鏡下に測定した。 2.日本白家兎の耳動脈内に血管径の約1.5倍の外径を持つチューブステント(フッ素樹脂製)を挿入した。7日後に同部の動脈を採取し、同定、染色を行い新生内膜の肥厚程度を顕微鏡下に測定した。 結果 1.方法1に対する結果は内膜剥離部に7日後平均13.8マイクロメートル(n=6)の新生内膜肥厚を認めた。新生内膜肥厚は平滑筋細胞と細胞外基質によって構成され、臨床で観察される血管形成術彼の新生内膜肥厚と類似していた。 2.方法2に対する結果はチューブステント留置2日後で8標本中6標本にステント内閉塞を認め、7日後には全標本でステント内閉塞を認めた。閉塞部の組織学的検索はまだ行えていない。 以上から血管形成術後の新生内膜肥厚モデルとして方法1は適当と考えられるが、方法2はステント閉塞の起こる時期があまりに早期なため改良が必要と考えられた。ステント内径の拡大、ステント材質の改良、留置血管径の再考を行うと共に、組織学的検討により早期閉塞の原因を解明する予定である。これらの実験系が確立し次第、組織内の転写因子NF-kappa B活性測定と、阻害剤投与による新生内膜抑制試験を行う予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Mohan S, Hamuro M, Sorescu GP, Koyoma K, Sprague EA, Jo H, Valente AJ, Prihoda TJ, Natarajan M.: "IkappaBalpha-dependent regulation of low-shear flow-induced NF-kappa B activity : role of nitric oxide."Am J Physiol Cell Pllysiol.. Apr ; 284(4). C1039-C1047 (2003)
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[Publications] Mohan S, Hamuro M, Koyoma K, Sorescu GP, Jo H, Natarajan M.: "High glucose induced NF-kappaB DNA-binding activity in HAEC is maintained under low shear stress but inhibited under high shear stress : role of nitric oxide."Atherosclerosis. Dec ; 171(2). 225-234 (2003)