2003 Fiscal Year Annual Research Report
血管塞栓用コイルを必要としない肝動注用リザーバーカテーテルの開発と臨床応用
Project/Area Number |
15790687
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
小金丸 雅道 久留米大学, 医学部, 助手 (90268889)
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Keywords | リザーバー / カテーテル / 肝動注 / 血管塞栓用コイル / 塞栓効果 / GDA-coil法 / 血流評価 |
Research Abstract |
平成15年度<研究目的>血管塞栓用コイルを必要とせず,胃十二指腸動脈に固定可能な肝動注用リザーバーカテーテルの開発.<カテーテル試作概要>カテーテル外径は2.7Fとし,カテーテル先端にコイル(先端をコイル状にすることにより一体化し,別途に血管塞栓用コイルを必要としない)形態を併せ持つカテーテルの試作に成功.コイル形状は外径6mm,コイル展開長24mmとしナイチノール(形状記憶合金)にて作成した.<In vitro試験>胃十二指腸動脈にカテーテルを留置することを想定し,軟質チューブ(5mm,3mm径)内に試作カテーテルを挿入後,チューブ内に生理食塩水を注入し,カテーテル先端部の塞栓効果を評価.試験方法は(1)軟質チューブにガイドワイヤーとともにカテーテルを挿入.(2)ガイドワイヤーの先端をコイル部の途中まで引く.(3)カテーテル先端部をガイドワイヤーとともに押し込む.(4)(1)(2)の操作を繰り返した後,チューブ内のコイル形状を確認し,チューブ内に生理食塩水を注入し塞栓効果を評価する.<結果および考察>今回試作のカテーテルは,胃十二指腸動脈を想定したチューブ内においてコイル部分が伸びきってしまい,塞栓可能な形状にならず.よって塞栓効果は得られないと判断.その理由については,(1)コイル外径は5.5-6mmでありチューブ径に比較して大きく,よってチューブ内で密にコイル状の形状にならず,塞栓できるような形状にならなかった.(2)チューブ内に挿入する前のコイル長が長く,チューブ内で密に巻かなかった.<平成16年度の予定>コイル部においてガイドワイヤーが通過可能であることを必要条件とし,コイル外径を現行よりさらに小さくする(4.5mm程度).つぎにコイル長を短くする.以上の点を目標に試作カテーテルを作成し,前述と同じ実験をおこない塞栓効果を確認後,動物実験施行し問題なければ臨床応用を考慮している.
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