2004 Fiscal Year Annual Research Report
振動刺激による自己骨髄細胞を用いた血管新生療法の強化
Project/Area Number |
15790754
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
田山 栄基 久留米大学, 医学部, 助手 (90281542)
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Keywords | 血管新生療法 / 自己骨髄細胞 / 振動刺激 / 変動電磁場刺激 |
Research Abstract |
振動or変動磁場刺激を用いて骨髄由来血管内皮前駆細胞EPCs-(単核球細胞MNCs)を用いた血管新生療法の有効性を強化する可能性を検討した。<方法>実験I:ヒト末梢血のMNCsを分離調整。振動or変動電磁場にて刺激し、7日間培養後、血管内皮への分化能および遊走能を検討。振動群は(Derritron VP4 electrodynamic vibrator;30〜80Hz,10〜30minの振動)、変動磁場群(磁場強度、1.0〜2.2mT;周波数,50〜100Hz矩形波パルス磁場;照射時間:10〜120min)で様々な条件下で刺激した。いずれの刺激も受けないコントロール群と比較した。実験II:ウサギ末梢血管閉塞モデルの虚血肢に骨髄由来MNCs(6x10^6/animal)を筋注。変動電磁場群では電磁波処置後のMNCsを筋注。.4週間後に血管造影,レーザードップラー血流係数、免疫染色を評価した。<結果>実験I:振動群では分化能、遊走能に影響は認めなかった。変動磁場群:1.22mT、50Hz、20minで血管内皮分化能(12%up)、遊走能(5%up)は最も良好な皮応を認めた。しかし、磁場強度が強すぎたり時間が長すぎると早期に細胞死に至った。実験II:変動電磁場群で約10%血流が増加した。<結論>変動電磁場は、血管新生に関わる細胞に影響を与えた。しかし、刺激の強度、時間等の条件によりその効果は血管新生を増強させたり細胞死を促進したりするため、刺激の最適化が重要である。今回の条件において、振動刺激は血管新生に良い影響を与える条件を見いだす事が出来なかった。また生体に直接変動磁場刺激や振動刺激を与えた場合には、血管新生に最適な刺激条件が変わる可能性もあるため、更なる検討が必要である。
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Research Products
(1 results)