2003 Fiscal Year Annual Research Report
内頸動脈動脈瘤における3次元的構築解析と治療指針確定のための研究
Project/Area Number |
15790764
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
柿澤 幸成 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (50359733)
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Keywords | 内径動脈 / 動脈瘤 / 硬さ / 血行力学 |
Research Abstract |
実験:数種類のゴムの素材を用いて、biosensorにてゴムの内圧の違いによるゴム壁の堅さ測定を行った。ゴムの種類にもよるが、風船状に膨らませたゴムの内圧は,一旦上昇した後、むしろ下降することが判明した。大きな動脈瘤においてむしろ壁にかかる圧力は低下する可能性が示唆された。また、小さな動脈瘤は破裂しにくいと報告されているが、一旦破裂すると重症になるとの報告をも示唆する結果となった。 臨床症例での3-D DSAと3-D CISS画像の取得を行い、手術症例においては、biosensorにて動脈瘤と親血管の硬さ測定、およびコントロールのための脳実質の堅さ測定を行った。実験室での実験において、水の被膜によりデータの不安定さが生じることが明らかとなり、髄液をよく吸引することでデータが安定した。いずれもその後のデータは動脈瘤が親血管より柔らかいという結果であり、近々研究発表を行う予定である。 動脈瘤の発生する課程を血行力学的に判定、調査するため、パーソナルコンピュータと解析ソフトウェアを購入した。解析に使用する3-D DSA画像(回転脳血管撮影画像)から立体データを取り出す必要があるのだが、血管撮影装置の企業の守秘主義のために作業に難渋した。そこで血流計測のためのソフトウェアへの移行に使用するためのソフトウェアの開発を行い、環境を整えた。一連の研究のための環境を整えることに難渋したものの、大まかな機材の調達は終了し、更に発展した研究を行う基盤ができた。
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