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2003 Fiscal Year Annual Research Report

ビデオマイクロスコピーによる破骨細胞の酸分泌機能解析

Research Project

Project/Area Number 15790788
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

星野 裕信  浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (70293636)

Keywords破骨細胞 / ビデオマイクロスコピー / VEC-DIC / 酸分泌 / リン酸カルシウム
Research Abstract

本年度は、明視野顕微鏡観察下で破骨細胞が十分な酸分泌活性を示すような条件を確立した。当初は酸分泌機能を可視化するために、コラーゲンゲルをコートしたカバーガラス上で行う予定であった。しかしコラーゲンゲル上では細胞が十分な活性を示すとはいえず、リン酸カルシウムをコートしたカバーガラス上での培養に変更したところ、破骨細胞が活発に動く様子が確認できた。これまでのところ直接酸分泌機能を可視化するまでには至っていないが」、ビデオマイクロスコピーの手法を用いることにより、破骨細胞がリン酸カルシウムを吸収する様子を高解像度で動画記録できた。それにより破骨細胞の骨吸収能における新しい知見が得られた。方法は、2-8日齢の日本白色家兎の四肢長管骨より単離した成熟破骨細胞をリン酸カルシウムをコートしたカバーガラス上で培養し、100倍対物レンズ(開口数:1.40)を使用したビデオ強化型微分干渉顕微鏡(video-enhanced differential interference contrast microscope:VEC-DIC)にて、タイムラプス撮影(3秒間隔、60分間)を行った。これが破骨細胞であることは免疫染色法により確認した。結果は、破骨細胞の細胞底面の波状線と考えられる突起が活発に動き、徐々に吸収窩を形成する様子が観察され、また細胞辺縁部の偽足様突起がコートされたリン酸カルシウムを機械的に破壊する様子が記録できた。これを画像解析することにより、破骨細胞活性を定量化する手法を確立できた。これまで破骨細胞による骨のミネラル成分の溶解は酸による溶解(化学的骨破壊)のみ論じられてきたが、波状線または偽足様突起による機械的作用(物理的骨破壊)も関与しているにとが推察された。また、破骨細胞の活性を高めるためにヒスタミン刺激を行った結果、破骨細胞がより活発に吸収窩を形成する様子が観察され、ヒスタミン非刺激群と比較して、有意に吸収窩形成速度が上昇していた。この手法を用いれば、骨吸収に影響を与える薬物の影響を分子レベルでリアルタイムに定量評価可能になると思われる。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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