2003 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨修復におけるMechanical Factorの関与
Project/Area Number |
15790800
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
伊藤 陽一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00326266)
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Keywords | 軟骨再生 / 軟骨修復 / mechanical factor / 骨膜 / 組織培養 |
Research Abstract |
一般的な軟骨形成過程において、その制御に関与する重要な要素の一つにmechanical factorがある。例えば、通常の骨折部位に不安定化が生じると、仮骨形成過程で軟骨形成が促進され、さらには骨化抑制によって軟骨組織が中心となる偽関節が形成される。これは、生理的な過程においてmechanicalな刺激が軟骨形成を促進する代表例である。さらに、関節軟骨修復過程においても、CPM(Continuous Passive Motion)の様なmechanicalな刺激により、その修復軟骨形成の促進がin vivoにて起ることは良く知られている。つまり、臨床応用上での骨膜移植等による関節軟骨修復を、より確実なものにするためには、軟骨形成過程でのmechanical factorの影響を正確に把握することが重要である。そこで、本研究における目的は、(1)in vitroでmechanical factorの関与する組織培養系を確立すること。及び、(2)mechanical factorによって軟骨形成が促進されるメカニズムを究明することである。 関節軟骨組織が生理的な状況下で、関節運動に伴って生じる関節液の軟骨組織への浸潤やその圧力による刺激を常時受けていることに着目した。今回我々は、mechanical factorの内fluid pressureによる刺激を再現するモデルとして、Dynamic Fluid Pressure (DFP)を与えるin vitro model を発案した。本研究の初年度である本年度には、DFPモデルの作成に従事した。DFPモデルの特徴は、まず、完全にシールドされたPressure Chamber内にculture plateを入れる。その内部に、通常のincubatorと同様に5% CO_2 in AirをMembrane Chamberを用いて圧入する。Pressure Chamber内は完全にシールドされているので、圧入された空気の圧力が直接culture plate内の培養組織に伝わるという仕組みである。ヤマト科学CO_2インキュベーターを用いて、オリジナルモデルの作成を試みているが、現状では完成に至らない状況であり、今後改良を重ねていく予定である。
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