2005 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨修復におけるMechanical Factorの関与
Project/Area Number |
15790800
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
伊藤 陽一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00326266)
|
Keywords | 軟骨再生 / 軟骨修復 / mechanical factor / 骨膜 / 組織培養 |
Research Abstract |
一般的な軟骨形成過程において、その制御にmechanical factorの関与がある。例えば、通常の骨折部位に不安定化が生じると、軟骨形成が促進と骨化抑制が起こり、軟骨組織が中心とした偽関節が形成される。これは、mechanicalな刺激が軟骨形成を促進する代表例である。さらに、関節軟骨修復過程においても、CPM(Continuous Passive Motion)の様なmechanical factorにより、その修復軟骨形成の促進がin vivoにて起ることは良く知られている。つまり、臨床応用上での骨膜移植等による関節軟骨修復の確実性向上のためには、軟骨形成過程でのmechanical factorの影響を正確に把握することが重要である。そこで、本研究における目的は、(1)in vitroでmechanlical factorの関与する組織培養系の確立及び、(2)mechanical factorによって軟骨形成促進メカニズムの究明である。 今回我々は、mechanical factorの内fluid pressureによる刺激を再現するモデルとして、Dynamic Fluid Pressure(DFP)を与えるin vitro modelを発案し、DFPモデルの作成に従事した。DFPモデルの特徴は、まず、完全にシールドされたPressure Chamber内にculture plateを入れる。その内部に、通常のincubatorと同様に5%CO_2 in AirをMembrane Chamberを用いて圧入する。Pressure Chamber内は完全にシールドされているので、圧入された空気の圧力が直接culture plate内の培養組織に伝わるという仕組みである。ヤマト科学CO_2インキュベーターを用いて、オリジナルモデルの作成を行った。実際の軟骨形成促進メカニズムの究明に従事し、未分化間葉系細胞の軟骨細胞への初期分化段階でのmechanical factorの関与が示唆された。
|