2003 Fiscal Year Annual Research Report
麻酔薬・アルコールのα_2アドレナリン受容体サブタイプに対する作用の解析
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15790842
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
原 幸治 産業医科大学, 医学部, 助手 (20331001)
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Keywords | アフリカツメガエル卵母細胞 / alphaアドレナリン受容体 / 内向き整流カリウムチャネル / 麻酔薬 / エタノール / 鎮痛作用 / 電位固定法 |
Research Abstract |
α2アドレナリン受容体(α2AR)サブタイプα2A、α2B、α2CのcDNAs(pBC expression vector)をmRNAにin vitro transcriptionするため、α2A、α2BをpBluescript II KS-vector、α2CをpGEM-T Easy Vectorにサブクローニングした。pBluescript II KS-vectorにサブクローニングされているGIRK1、GIRK2 cDNAsをin vitro transcriptionし、Injectorを用いてGIRK1/GIRK2 mRNAをα2 ARサブタイプ(2A,2B,2C)のいずれかのmRNAと一緒に同じアフリカツメガエル卵母細胞(oocyte)に注入した。Incubator(17-19℃)で3日間培養し二種類の膜蛋白質を共発現させた後、電位固定法でoocyteの細胞内電位を,-80mVにした。高濃度カリウム液を灌流すると内因性に活性化されているGIRK1/GIRK2チャネルにより内向きのカリウム電流が生じた。電流が安定化した後、選択的α2ARアゴニストのUK14,304を投与するとα2AR由来のカリウム電流がすべてのサブタイプで観察された。これはin vitroにおいてもα2ARがGIRKチャネルと共役することを示している。すべてのサブタイプでUK14,304濃度依存的にα2AR由来カリウム電流を増加させた。(EC50[nM]:α2A,3.4;α2B,89;α2C,212,Hill coefficient:α2A,1.0;α2B,1.0;α2C;1.0)今後の研究でそれぞれのα2 ARサブタイプでα2 AR由来カリウム電流に対する麻酔薬及びアルコール(ハロセン、イソフルレン、セボフルレン、笑気、ペントバルビタール、プロポフォール、ケタミン、エトミデート、エタノール)の影響を調べる。
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