2003 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌の抗癌剤への増感作用を目的としたメラトニン療法の基礎的臨床的研究
Project/Area Number |
15790872
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
二神 真行 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (10333741)
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Keywords | メラトニン / 抗癌剤 / 化学療法 |
Research Abstract |
本研究の平成15年度の目的は、松果体ホルモンであるメラトニンの添加により、他の抗癌剤(carboplatin、paclitaxel等)の細胞増殖抑制効果が増強されるかどうかについて、以前筆者が報告した方法により検討することであった。 現在までに各種抗癌剤において、OVCAR3細胞・HTOA細胞でのIC50の設定が終了したため、抗癌剤の至適濃度は設定できた。現在paclitaxelにおいて、筆者が報告した方法で抗腫瘍効果があるという結果がでているが、他の抗癌剤については、現在検討中である。(実験用の抗癌剤の入手に時間がかかったため)また、これまで検討した卵巣癌細胞株はいずれも漿液性腺癌であり、その他の細胞株についても今後検討を加えていきたい。 また次年度にむけて、メラトニンの臨床応用に関する各種手続きをすすめている。対象としては卵巣癌をはじめとする婦人科腫瘍について考えている。ただしメラトニンは、海外から輸入しなければならず、また購入制限があり、時間がかかっている。臨床応用のためには、倫理委員会の承認をえることが必要であり、その準備を現在すすめている状態である。従って、来年度中には目標である抗癌剤単独投与群、抗癌剤+メラトニン投与群についての、副作用(嘔吐・神経症状・白血球ならびに血小板減少など)に関する検討をおこなえる見通しである。また投与方法により違いがでる可能性もあり、その投与方法も考慮している。
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