2003 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン10プロモーター多型と上咽頭がん発がん,EBウイルスとの関連
Project/Area Number |
15790929
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
室野 重之 金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (20345622)
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Keywords | 上咽頭癌 / インターロイキン10 / 一塩基多型 |
Research Abstract |
IL-10プロモーター領域の1塩基多型(SNP)としてこれまで報告され,本研究の対象として考えている-592(C/A),-819(C/T),-1082(A/G),-1330(G/A),-2763(C/A),-2849(G/A),-3575(T/A)のうち,まず-1082(A/G)に着目して検討している.上咽頭癌患者20名において,書面による同位を得たのちに,末梢血よりゲノムDNAを抽出した.ゲノムDNAの抽出に特に支障はなかった.第一の方法として,TaqManPCR法を用いて-1082SNPの検出を試みた.PCRの条件を適宜変更して検討を進めたが,本法ではPCRが適切に機能せず,有意な結果は得られなかった.本領域においてはDNAの高次構造のためPCRが適切に機能しなかったと推測される.したがってダイレクトシークエンス法を用いた検出に変更した.本領域のシークエンスには-1082においてはAと判断される群と,Gと判断される群に加え,Nと判断される群が認められた.Nと判断される群には,A群およびG群,さらにはAとGのヘテロの群が含まれると推測される.シークエンスのプログラムを修正することにより,Nと判断される群をさらに判読できることが予想される.現在,N群を適切に判読するためのプログラムの設定中である.今後は,1)上咽頭癌での-1082の検討の完了,2)健常人での-1082の検討を終え,さらに,3)他部位でのSNPの検討へ進め,上咽頭癌におけるIL-10プロモーター領域のSNPパターンの検討を継続していく予定である.
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