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2003 Fiscal Year Annual Research Report

頭頚部癌の転移に関する分子生物学的研究

Research Project

Project/Area Number 15790953
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

竹井 慎  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (40347589)

Keywords頭頸部癌 / βカテニン / APC / Wntシグナル経路
Research Abstract

βカテニンは細胞接着因子E-カドヘリンの裏打ち蛋白として、細胞接着システムに関与することが知られているが、最近、癌化に重要な役割を演じるWntシグナル経路の構成要素でもあることが明らかになってきた。また癌抑制遺伝子であるAPC (adenomatous polyposis coli)はβカテニンを開始、Wntシグナル経路を抑制することが明らかになっている。したがってAPCの変異、またはβカテニン自体の異常により、βカテニン分解が進まず過剰蓄積が起こり癌化が進むと考えられている。
今回の研究では、頭頚部扁平上皮癌におけるβカテニンおよび、APCの異常を検討した。βカテニンの過剰蓄積を頭頚部扁平上皮癌49例について免疫染色法で検索した。細胞膜にのみ染色されているものを正常発現型、癌巣単位で核または細胞質が染色されているものを過剰発現型とした。βカテニン過剰発現は49例中12例(24.5%)に認められ、正常発現群に比べ過剰発現群は有意に予後不良であった(P<0.01)。また過剰発現群に局所再発が多い傾向がしめされた。
βカテニン過剰蓄積の原因を探るため、ダイレクトシークエンス法により、APCとβカテニンの遺伝子変異を検討した。APCについて15例中1例にAPCのアミノ酸の異常を伴う遺伝子変異が見られた。一方、βカテニンについては、頭頸部癌31例を対象としたが、遺伝子変異は認めなかった。頭頸部癌においては、βカテニンの過剰蓄積の機序としてAPCおよびβカテニン遺伝子変異の関与の頻度は低いと推測された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 竹井 慎: "頭頸部癌における予後因子としてのβカテニンの過剰発現とAPC(adenomatous polyposis coli)遺伝子変異の検討"日本耳鼻咽喉科学会会報. 106巻6号. 692-699 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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