2004 Fiscal Year Annual Research Report
新たな内耳疾患予防・治療法 HSP誘導剤による内耳保護作用(otoprotection)の検討
Project/Area Number |
15790959
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
新藤 晋 日本医科大学, 医学部, 助手 (00350067)
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Keywords | 内耳 / GGA (Geranylgeranylacetone) |
Research Abstract |
難聴・めまいの原因となる末梢性内耳障害は臨床上頻度も多く、重要な疾患である。その原因は様々なものが考えられているが、その治療法となると確立されたものは数少ない。このため新たな治療法の開発が求められている。近年、あらたに様々なメカニズムを有する薬剤が開発されているが、その中で我々はHSP誘導剤に着目して研究を行っている。HSPとは熱ショックなどのストレスや、薬剤などにより細胞内に誘導される蛋白であり、様々な攻撃因子に対し、細胞内で非特異的な防御を担うものである。なかでもGGA (Geranylgeranylacetone:テプレノン)は、日本で最も多く使用されている胃粘膜保護薬であるが、最近ストレス蛋白HSPを安全に誘導する作用があることが報告されている。 このHSP誘導剤であるGGAの内耳障害に対する保護効果をみるため、モルモットを用い、 (1)薬物障害モデル(カナマイシン、エタクリン酸投与) (2)音響外傷モデル(強大音負荷;115dB 4時間負荷もしくは130dB 3時間負荷) などの内耳障害モデルを作成し、GGAの内耳保護効果について検討を行っている。
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