2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15790979
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
渋木 宏人 信州大学, 医学部, 助手 (70313864)
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Keywords | 網膜血管新生 / クリスタリン / 高酸素負荷マウス / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
1.生後7日のC57BL/6Jマウスを75%高濃度酸素下で5日間飼育することにより網膜血管新生を起こさせ、フルオレセイン標識デキストランにて蛍光眼底造影を行ったのち網膜伸展標本を作成し、病期ごとの血管新生の評価を行った。その結果、生後15日において網膜血管野と無血管野の境界部に血管新生が認められた。また、高酸素負荷マウス網膜血管新生モデルの作成に成功したことが確認された。 2.高酸素負荷マウスと非負荷マウスの生後15日の網膜よりmRNAを抽出し、DNAマイクロアレイを用いて発現遺伝子の比較解析を行った。高酸素負荷群においては、血管新生に関与する既知の遺伝子に加え、クリスタリンファミリーの著明な発現増加を認めた。 3.DNAマイクロアレイ解析データをもとにクリスタリンの発現について。網膜伸展標本、凍結切片を用い、蛋白レベルでの局在を免疫組織化学的に検討した。高酸素負荷マウスにおいて、生後15日ではクリスタリンはneovascular tuftと呼ばれる塊状の新生血管の周囲に局在を認めた。 4.Western blottingにより網膜におけるクリスタリン発現の経時変化を検討した結果、クリスタリンは生後12日から15日の網膜血管新生初期に高発現を示した。 以上より、網膜血管新生初期にクリスタリンが重要な役割を担っている可能性が示唆された。
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