2003 Fiscal Year Annual Research Report
ラット視神経挫滅モデルにおける塩酸ロメリジンの神経保護効果
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15790980
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川上 秀昭 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (70345784)
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Keywords | 視神経挫滅モデル / 網膜神経節細胞死 / 神経保護 |
Research Abstract |
ラット視神経挫滅によりSecondary degeneration(二次的変性)を誘導し、逆行性に生じた網膜神経節細胞あるいは網膜全体の障害評価を、生存網膜神経節細胞数のカウント並びに組織切片にて施行した。 眼圧測定は、モデル作製後1週間、2週間、1ヶ月後に施行した。このモデルによりラット眼圧は、術後1週には11.5mmHgと対照眼(11.0mmHg)と比較しわずかながらではあるが上昇していた。この傾向は1ヶ月後に安楽死させるまで同様に認められた。 眼圧上昇により誘導される網膜神経節細胞死は、ラット両側上丘より蛍光色素を注入し、逆行性に生存している網膜神経節細胞を標識することにより、モデル作製後1ヶ月後に評価した。対照眼と比較し約33%に網膜神経節細胞死が認められた。 また、組織切片を用いて視神経挫滅モデルにより網膜各層(内網状層、内顆粒層および外顆粒層)の構造的変化が認められるか否かについても検討した。いずれも層においても対照眼と比較し、統計学的有意のある変化は認められなかった。 眼科領域において様々な変性疾患(緑内障や網膜色素変性症など)が存在し、そのいずれもが確固たる治療方法が確立されていない。今回用いた視神経挫滅モデルは、Secondary degeneration(二次的変性)を今後分子生物学的あるいは種々の薬効評価をするのに有効なモデルであると考えられた。 本研究の成果は、第14回日本緑内障学会(平成15年9月、東京)にて報告した。
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