2004 Fiscal Year Annual Research Report
光干渉断層計を用いた様々な網膜疾患の後部硝子体剥離の研究(3次元的可視化による)
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15790982
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 逸毅 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10313991)
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Keywords | 光干渉断層計 / 後部硝子体剥離 / 後部硝子体剥離のマッピング / 立体再構築 / 糖尿病網膜症 / 特発性黄斑円孔 / 黄斑牽引症候群 |
Research Abstract |
光干渉断層計は光の干渉を利用して組織の断層像を高解像度で撮影することのできる器械で、眼の組織がほぼ透明な故に特に眼科領域で開発がよく進み、現在広く使われている。光干渉断層計は開発が進むたびにその解像度が上がり、対象疾患も網膜硝子体疾患のみならず緑内障、視神経疾患、網膜変性疾患へと拡大し眼科診療に必須の器械になりつつある。 本検査で有用なのは検眼鏡的には困難であった微細な網膜の変化、例えば糖尿病黄斑浮腫、黄斑前膜、黄斑円孔などの病態の把握が可能なことである。特に、多くの網膜硝子体疾患の発症に関与する後部硝子体が観察可能になったことで各疾患の病態解明は大きく進展した。しかし、この器械で得られる画像が断層像という2次元的なものであるために眼底の後部硝子体全体の変化を捉えることは困難であった。筆者らは多数の光干渉断層計画像を画像処理することにより網膜および後部硝子体の状態を立体的に描出する方法を考案した。さらに網膜上でおきる後部硝子体剥離の状態をマッピングする手法を開発し、特発性黄斑円孔症例における後部硝子体剥離の進展と黄斑円孔の病期との関係を明らかにした。 本年はさらにこのマッピング法を改善した。具体的には、放射状の複数のスキャン画像上で後部硝子体と網膜硝子体界面をトレースすれば、黄斑部網膜厚のマッピングと同様のマッピングを作成することができるcustom-madeのソフトウェアを開発した。本ソフトウェアにより手順が半自動化され容易にマッピングを行うことが出来るようになった。また、本研究の過程で、現在特許申請中である<光干渉断層計による厚みのリング状表示、および眼底写真の重ね合わせ>などの解析法を開発し、本研究により光干渉断層計の画像解析はさらに進展をみせている。 光干渉断層計を用いた後部硝子体剥離の解析はこの自動化によりさらに簡便になり、今後さらに各網膜硝子体疾患の病態解明の進展に寄与すると期待される。
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Research Products
(4 results)