2004 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障に対する位置的候補遺伝子アプローチを用いた分子遺伝学的研究
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15790986
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 正喜 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90344457)
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Keywords | 緑内障 / 候補遺伝子 / 分子遺伝学 |
Research Abstract |
緑内障の遺伝子座のなかで,3番染色体長腕のGLC1Cという遺伝子座に着目して以前より研究を行っている。GLC1C領域の中から,原因遺伝子の候補となる遺伝子をゲノムデータベースとバイオ・インフォマティクスを利用して選択した。選択した候補遺伝子は以下の9遺伝子である。NCK1/PCOLCE2/BITE/RBP1/PLSCR4/GPRK7/CHR3SYT/MRAS/MRPS22である。 1)RBP1はレチノール結合蛋白であり,ミエリンの形成に関与している。発現部位は視神経・網膜に発現している。 2)GPRK7はGタンパク質連結型受容体であり,Gタンパク質の活性化を介して別の細胞膜タンパク質あるいはイオンチャネルを活性化する。網膜に発現していることが知られている。 3)CHR3SYTはカルシウム依存性リン脂質結合タンパク質であり,シナプス前部ではカルシウム依存性の神経伝達物質の放出に関与している神経特異的に発現している。 以上9候補遺伝子に対して,変異スクリーニングをし,現在までの解析で多数のSNPsを発見した。その中でGRPK7遺伝子exon1領域の690番目の塩基(T)の欠失の変異については,患者群で3.5%(6/170),健常群で0.97%(5/515)P=0.00074と統計学上有意な差を得た。現在この変異について機能的な意義の確認作業を行っている。
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Research Products
(3 results)