2003 Fiscal Year Annual Research Report
生体活性処理したチタンへの破骨細胞の接着と骨改造(in vitro)
Project/Area Number |
15791154
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20228430)
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Keywords | ハイドロキシアパタイト / 骨髄細胞 / 破骨細胞 / アクチンリング / カルシトニンレセプターmRNA / 人工歯根 / 細胞接着関連遺伝子 / RT-PCR法 |
Research Abstract |
1.平成15年度の研究計画についての点検評価 ハイドロキシアパタイト(HAP)をコートしたチタン上において,骨改造現象に関与する骨髄細胞,破骨細胞の挙動を分子生物学的ならびに超微構造的に調べ,長期に安定した人工歯根を得るための最適な表面改質に関する基礎資料を得ることを目的とする. (1)HAP薄膜の形成 チタン材表面にHAP薄膜を形成する手法としてエキシマレーザーアブレージョン法を用いた.380℃,60分でアニーリングしX緑回折で結晶化していることを確認した. (2)HAP薄膜上での破骨細胞の分化誘導 マウス骨髄細胞をチタン板上で形成された薄膜の上で、破骨細胞分化因子であるRANKLとM-CSF(マクロファージコロニー刺激因子)の存在下で培養し,1週間後に破骨細胞のマーカーであるアクチンリングの形成を,共焦点レーザー生物顕微鏡を用いて確認した.その結果,薄膜の存在下で非存在下のチタン板に比較して有意に高かった.さらに,RT-PCR法を用いてカルシトニンレセプターmRNAの発現量を検討したところ薄膜の存在下で有意に大きかった. 以上の結果から,HAPでコートした人工歯根周囲では処理しない条件に比較して骨改造現象を盛んに起こしていることが予想される.一方で,コラーゲンゲルを用いた共存培養系で形成された破骨細胞をチタン板の上で培養し,各種の細胞接着関連遺伝子の発現の解析を行うことは今後の課題である. 2.16年度の研究計画 平成15年度に得た結果に基づいて,未解決の研究課題も含めて残りの研究計画について重点的に研究を進め,2年度にわたる研究を完成させたい.
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