2003 Fiscal Year Annual Research Report
看護基礎教育における医療安全に関する授業方略の開発研究
Project/Area Number |
15791270
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
浅沼 優子 岩手県立大学, 看護学部, 助手 (10305261)
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Keywords | 医療安全教育 / 看護学基礎教育 / 参加型授業 / 視聴覚教材 |
Research Abstract |
1.文献検討,教材資料収集:看護学基礎教育における医療安全教育の授業案開発の現状は,平成14年度以降,厚生労働省が先導する形でシミュレーション体験を用いた授業案の普及が図られている.今年度の看護学分野の主な学会等においても,医療安全に関する授業案,教材,カリキュラム等に関する研究は発表されていない. 教材開発の基礎研究として,ヒヤリ・ハット事例が多い「点滴準備」と「体位変換」について市販のビデオ教材による学習について記述的な研究を行った.その結果,学生がこれらの基礎看護技術を身につけるためには,ビデオ教材の自律的な視聴による自己学習だけでは不十分であり,ビデオ教材による学習行動の問題として,誤った技術ポイントで学習行動が繰り返される,技術のポイントを正しく認知しても実技ができない,が明らかになった.教材側の問題としては技術のポイントや技術の全体像が明示されない,学習者の行動レベルでの解説がされていない,などが明らかとなった.今後,映像教材による学習支援方略ならびに授業案の作成・開発については,ルール学習を取り入れた支援を考えていく. 2.授業案作成,授業分析・評価方法の検討:参加型授業案の検討の材料として平成14年度に実施した「インシデントレポートの書き方」の授業を分析した結果,学生のレディネスによっては授業のオリエンテーションを慎重に行うこと,バズセッションなどのアクティビティの際には十分な教室の広さが必要であること,授業のまとめの重要性などの示唆が得られた.授業評価方法はTeaching in Nursing (Diane M.Billingsほか,W.B.SAUNDERS COMPANY)を参考に,従来ある学生評価やテスト法以外の評価法(ロールプレイ,概念マッピングなど)を検討していく. 3.研究授業実施,授業分析・評価,授業案修正:次年度の実施とする.
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