2005 Fiscal Year Annual Research Report
看護実践の技能の形成過程を支援するインストラクショナル・デザインに関する研究
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15791274
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
細田 泰子 大阪府立大学, 看護学部, 助教授 (00259194)
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Keywords | 臨床教育 / 看護学実習 / 臨床学習環境 / 教育デザイン / 実践的知識 / 体験学習理論 / 実践の認識論 / 臨床教育モデル |
Research Abstract |
本年度は、半構成的面接による項目収集、内容妥当性の査定、パイロット・スタディの後に作成された40項目構成の臨床学習環境測定尺度とその妥当性を検討するための外的基準となる既存尺度を組み合わせた自記式調査票を用いて、312名の学生と157名の実習指導者を対象に調査を実施した。 測定用具は、項目分析により5項目を削除し、残りの35項目を用いて主成分解、プロマックス回転による探索的因子分析を行った。その結果、Kaiser-Meyer-01kin measure-0.859を示し、変数選択後の分析を行うことの妥当性が確認された。仮説概念モデルに似た5因子解を生み出し、5因子の累積寄与率は52.45%、因子間の相関行列は0.13〜0.43であった。確認的因子分析は、構造方程式モデリングを用いて最尤法で推定を行い、GFI=0.923、AGFI=0.900、CFI=0.934、RMSEA=0.041で、十分受容できるモデルであることが確認された。その結果、臨床学習環境測定尺度(21項目)は、感覚的臨床学習環境、知覚的臨床学習環境、象徴的臨床学習環境、行動的臨床学習環境、反省的臨床学習環境の5つの構成概念からなることを明らかにした。この測定用具のCronbachのα係数は、尺度全体で0.84、下位尺度では0.65〜0.77であった。テスト-再テスト法による信頼性係数は、尺度全体で0.76、下位尺度で0.59〜0.74であった。基準関連妥当性と構成概念妥当性は、臨床学習環境測定尺度と外的基準との相関、学生と実習指導者から得られたデータの比較によって確認した。
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