2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15791304
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
笠柄 みどり 島根大学, 医学部, 助手 (00335564)
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Keywords | 小児がん / 小児がん患児のきょうだい / グリーフケア / サポートグループ |
Research Abstract |
小児がん患児を亡くした同胞が成長過程においてどのような想いを抱えているのかを探り、その援助方法を検討するため、本年度は1)昨年度の調査結果をまとめ、2)同胞の会の開催を行った。 1)昨年度の調査結果から、小児がん患児を亡くした同胞は母親と亡くなった患児についての話があまりできないと話していた。同胞は母親に対する遠慮や気遣いのため話ができず、母親との距離感から孤独感を抱いていてもサポートを得にくい状況にあると考えられる。同じ境遇の者同士が集まる同胞の会は自由に自分の想いを表現できる場であり、親にも話せずずっと抱えてきた思いを少しでも表出することで、一時的にでも負担感が軽減できるのではないかと推察された。 2)昨年度に引き続き小児がんで子どもを亡くした家族の会(サポートグループ)において、同胞の会を開催した。健康的で開放的になることができ、自分の想いを表出できるように温泉プールでの会を企画し、平成16年8月21日(土)昼食会と温泉プールにて同胞の会を開催、会食とメモリアルキルトに亡くなった患児への想いを記載し、温泉プールで交流した。同胞の参加者は少なかったが、サポートグループに参加する中で交流し、メール等で自分の想いを伝えているボランティアの学生と関わることで、楽しかったと感想を述べていた。このような同胞の会について会員へ関心を持ってもらえるよう、参加した同胞やボランティアの感想を会報誌にまとめ、サポートグループの会員に発行した。 同胞への面接調査については両親からの面接の承諾が得られにくく、次年度に引き続き調査を行っていく予定である。
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