2003 Fiscal Year Annual Research Report
ITを用いた、性行為感染症予防を目的とする、個別教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
15791343
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長宗 典代 岡山大学, 医学部, 助手 (50335585)
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Keywords | 性感染症 / 性感染症予防行動 / インターネット調査 / IT / 予防教育 / 個別教育プログラム / エイズ |
Research Abstract |
平成15年度は,1.国内外の文献検討とプログラムの素案作成,2.プログラム開発の事前の準備・体制作り,3.プログラム試作の作成,評価と最終プログラムの作成を行った。各項目の研究実績は以下の通りである。 1.国内外の文献検討により,わが国でのITを使用する若年層の性感染症予防行動,知識レベル,性感染症予防への認識の実態は明らかになっていないことが判明した。そこで,インターネットを使用する若年層の性感染症予防行動の実態と,性感染症に関する知識レベル,性感染症へ罹患する可能性の認識,コンドーム使用の利益と障害の認識を明らかにし,プログラム開発の基礎資料を得るためインターネット調査を行った。総計793回答を収集し,分析した結果,性交経験者のうち毎回コンドームを使用しているものは13歳から16歳では34.5%,17歳から19歳では20.2%であった。現在の性感染症に罹患する可能性について尋ねたところ,毎回はコンドームを使用していない者の24%が「性感染症に罹患するリスクはない」と回答しており,正しくリスクを認識していない現状などが明らかとなった。この調査結果に基づき,正しいリスク認識,予防行動の障害を取り除くことを支援することが可能なプログラムの素案を,学習マルチメディアソフトを用いて作成した。 2.調査実施,プログラムの素案作成,プログラム完成版作成の段階で,情報工学に通じた研究者,技術者と共に話し合いを行いながら作業を進め,技術面でのアドバイスや開発における協力を得た。また来年度の最終プログラム作成と評価計画の作成を共に行った。 3.1.で作成したプログラムの試案を用いて,医療従事者を含めた30人に試行介入を行い,プログラム試案に関する評価の基礎データを得た。そのデータをもとにプログラムを評価し,試案の改善を行った。現在プログラムの最終版を作成中である。
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Research Products
(1 results)