2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15800005
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鈴木 邦雄 横浜国立大学, 教育担当理事 (30018048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩槻 邦男 国立大学法人東京大学, 名誉教授 (10025348)
大澤 雅彦 国立大学法人東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80092477)
馬場 敏幸 国立大学法人琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (30117585)
松井 淳 国立大学法人奈良教育大学, 教育学部, 教授 (30281976)
村上 雄秀 , 財・国際生態学センター, 主席研究員 (80261139)
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Keywords | 生態系修復・整備 / 生物圏現象 / 生態学 / 生物圏保存地域 / 人間と生物圏 / ユネスコ / 屋久島 / 白山 |
Research Abstract |
国内4箇所の生物圏保存地域を対象とした植物相を中心とするインベントリー調査;生物圏保存地域に指定されている屋久島、白山、志賀高原、大台ケ原・大峰の4箇所を対象とした植物相のリストアップとその分布域、生態特性、生態系としての生物多様性に焦点を当て、(1)地域史、植物誌、既発表資料の収集を行った。(2)生物圏保存地域の特性である利用頻度・保存様式・人間とのかかわりに応じた3つのゾーンにおける生物多様性の比較が可能なデータ収集を行った。(3)「新生物多様性国家戦略」において問われている、野生の植物・植生が持続的に存続できる環境(生態系)の確保、過去20年間おける環境変化とその影響について明らかにし、最終的に生物多様性回復の将来予測を行うために、各種地図情報の入手とデータ化を行なうと共に、過去のある時点と現在を比較する植生図や特定植物の生育生態分布に関する資料の収集を行った。 屋久島BRでは、1999年から継続観測している標高別温湿度データロガーについて解析をも進めた結果、相観植生帯と温度条件にかなりのずれが認められてた。また、1983年以来の永久調査区、少なくとも2箇所で大規模崩落があり地形が変化していることが確認され、地形動態と連動した植生動態についても検討する必要がある。 大台ケ原・大峰BRでは、釈迦ヶ岳周辺における植生の状況を22ヶ所の毎木調査を行った。とくに樹皮剥ぎの状況を樹種別、強度別にまとめた結果、広葉樹ではヒメシャラおよびリョウブ、針葉樹ではウラジロモミに被害が目立つことがわかった。 2005年は、東・東南アジアの生物圏保存地域のネットワークでは国際ワークショップがラオス〔パクセ〕と韓国〔済州島〕で開催されており、本研究の成果を研究代表者・研究分担者が発表している。 また、ユネスコ/MABの国内委員会において本研究の成果を報告している。
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Research Products
(6 results)