2015 Fiscal Year Annual Research Report
学校教育におけるアセアン地域統合の意識形成に関する研究
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15F15014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北村 友人 東京大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (30362221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BREHM WILLIAM 東京大学, 教育学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-10-09 – 2017-03-31
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Keywords | アセアン / 学校教育 / アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ASEAN諸国の初等・中等教育段階にある生徒たちが、自国のアイデンティティとASEANのアイデンティティがどのような関係にあるのかを明らかにすることを目指している。とくに、ASEANのなかでも後発加盟国であり、近年目覚しい成長を遂げているとはいえ経済的に未だ低水準にある3カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー)を対象として、研究を進めている。これは、他のASEAN諸国と比して、これら3カ国は社会経済環境が急速に変化するとともに、国内格差が非常に広がっており、アイデンティティのあり方においてもコミュニティ・レベル-国家レベル-地域(ASEAN)レベルの乖離が非常に大きいためである。そのような乖離が大きいからこそ、異なるレベル間のアイデンティティにみられるギャップや不整合といったことが、より明確にみえてくると考えられるからである。 こうした関心から取り組んでいる本研究であるが、初年度は現地調査を行うための準備作業を積み重ねた。具体的には、先行研究のレビューや理論・概念の整理を行ったうえで、3カ国の関係者(学校教員、教育省行政官、国際機関職員など)と現地調査を実施するための具体的な計画を立て、訪問学校などへのコンタクトを開始している。(実際の現地調査は、2年目に実施する予定である。)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査を実施するための準備が順調に進むとともに、先行研究のレビューなども着実に行っているため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年となる今年度は、3カ国を訪問し、学校現場で現地調査を実施する。また、そこで得られたデータを整理し、論文とするための作業を開始する。
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