2015 Fiscal Year Annual Research Report
ミャンマー中央乾燥地農業・農村改善に向けて―砂糖ヤシ小作と粗糖流通に関する研究
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15F15095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 幸一 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (80272441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HNIN YU LWIN 京都大学, 東南アジア研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-10-09 – 2018-03-31
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Keywords | 粗糖商人 / 粗糖流通 / ミャンマー / カンボジア |
Outline of Annual Research Achievements |
はじめに外国人特別研究員(Dr. Hnin Yu Lwin)と研究計画の若干の練り直しを行い、それに沿って既存の研究レビューを実施した。またその結果、粗糖(ジャガリー)の流通を担う商人に対する補足調査が必要であることがわかり、そのための調査票の準備と検討を行った。 12月半ばからDr. Hnin Yu Lwinはミャンマーの中央乾燥地にある調査村に出かけ、補足調査を実施した。村に居住する粗糖商人20人に対する非常に詳しい調査を実施した。また村だけでなく、その周辺に住む卸売商人やヤンゴンの市場にも出かけて、流通ルートと流通構造を調査した。帰国後、20人の粗糖商人に対する調査票の整理と分析を行った。 また藤田は、1月半ば、別の資金源でカンボジアに行き、2つの村を訪問し、そこでの粗糖生産・流通の実情についての予備的調査を行った。その結果、ミャンマーよりももっと速いスピードで粗糖産業が衰退しつつあることが判明した。 その後、Dr. Hnin Yu Lwinは東洋大学の岡本郁子教授と研究打ち合わせを行い、さらにアジア経済研究所の図書室で資料収集に努めた。 以上、最初の半年間の調査研究活動は、予定通りで、順調に進展した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の若干の練り直し、補足調査の準備と実施、補足調査結果の整理と分析、次の研究ステップに関連する研究打ち合わせと資料収集など、すべて予定通りで、順調に進捗した。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、これまでの調査の資料・データに基づき、それを学術論文にまとめる作業を行う。そのために、京都大学東南アジア研究所の内部の研究会での発表をはじめ、関連他大学、学会等での研究発表も企画する。 その過程で、現地補足調査が必要になれば、それを実施することも考える。 9月にはウィーンで開催される国際研究集会で研究発表を行うべく、準備をする。 学術論文に仕上がったら、適当な国際学術誌に投稿する。 また、余力があれば、比較検討するため、カンボジア農村での粗糖調査を実施する。
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