2015 Fiscal Year Annual Research Report
白色腐朽菌の産生するリグニン分解誘導・促進物質の探索及び誘導機構の解明
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15F15100
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
轟 泰司 静岡大学, 農学部, 教授 (30324338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG JIANQIAO 静岡大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 微生物 / 白色腐朽菌 / リグニン生分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
高活性リグニン分解菌Phanerochaete sordida YK-624株の菌体及び培養液由来の各種有機溶媒可溶物がリグニン分解に与える影響を調査した結果、菌体由来n-ヘキサン可溶部、酢酸エチル可溶部にリグニン分解誘導・促進活性が認められた。これら溶媒可溶部から化合物1~4を単離し、これらがリグニン分解に与える影響を調査した。その結果、化合物1にリグニン分解誘導・促進活性が認められ、構造を解析した結果、ergosterol(EG)と同定された。EGにはリグニン分解酵素産生向上効果も認められた。 直接のリグニン誘導・促進物質はEGではなく、その代謝産物がリグニン分解を誘導・促進していると考え、P. sordida YK-624株におけるEG代謝産物の探索を行った。その結果、ergosta-4,6,8(14),22-tetraen-3-oneを代謝産物として同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標だった白色腐朽菌が産生するリグニン分解・誘導物質の探索に成功しており、計画通り研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
実際にリグニン分解・誘導物質の単離に成功したので、今年度は本化合物がどの様なメカニズムでリグニン分解を誘導・促進しているのか、検討を行う。
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