2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15F15112
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 尚志 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10156870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GERLACH MICHAELA 京都大学, ウイルス研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-10-09 – 2018-03-31
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Keywords | RIG-I / ウイルス / インターフェロン / NLS / NES / 細胞核 / 細胞質 / インポーティン |
Outline of Annual Research Achievements |
RIG-Iは主として細胞質に局在し、細胞質でウイルスRNAを感知していると考えられてきた。本研究では核でのRIG-Iの新たな機能を探索することを目的とした。RIG-Iには核移行シグナル、と考えられるアミノ酸配列、核排出シグナルと考えられるアミノ酸配列がそれぞれ存在している。核排出シグナルと考えられる配列を変異させるとRIG-Iは有意に核の局在が増加すること、核排出の阻害剤であるレプトマイシンB処理によって同様に核局在が増加することを観察した。このことはRIG-Iは平衡状態では細胞質に局在しているが、常に核移行しそれが核排出機構によって細胞質に輸送されていることが明らかとなった。今後は核niokeru RIG-Iの機能を明らかにすること、特に核内で複製するウイルスに注目してその解析を行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ドイツから研究環境の大きく異なる京都大学で研究を開始してから8ヶ月でRIG-Iが細胞核と細胞質をシャトルしていることを見出した。このシャトリングの生理的な意義を解析することはこれまで考えられていなかった「核でのウイルスRNA感知」という新たなパラダイムに挑むことになる。
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Strategy for Future Research Activity |
核で増殖するRNAウイルス(インフルエンザウイルス、ボルナ病ウイルス)に関してその増殖、インターフェロン誘導能がRIGーIの核局在トドのように関連しているのか、RIG-Iの変異体(すでに多数を構築済み)および核排出阻害剤を用いて検討する計画である。
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