2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15F15334
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木口 学 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (70313020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARQUES GONZALEZ SANTIAGO 東京工業大学, 理工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-10-09 – 2018-03-31
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Keywords | 分子エレクトロニクス / 表面増強ラマン / 電流ー電圧特性 / ブレイクジャンクション法 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は単分子接合の電流―電圧特性の計測システムの構築と電子デバイス特性の期待される分子の選定を行った。 一般に、機械的なノイズのため単分子接合の寿命は非常に短い(<100ms)。このため、機械的なノイズの少ないサンプルステージの作製や高速の伝導特性計測法の検討を行い、分子接合接合の電流―電圧特性を安定に計測することに成功した。その結果、トランジスタ特性の期待される反芳香族分子について、その電流-電圧特性の計測と解析から、分子接合の基礎的な物性(金属と分子の接合界面のカップリングの大きさ、軌道エネルギー準位)を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トランジスタ特性の期待される反芳香族分子接合の伝導度および基礎物性(金属と分子の接合界面のカップリングの大きさ、軌道エネルギー準位)の解明に成功した。 並行して、分子接合の表面増強ラマン信号と電流―電圧特性の同時計測のためのナノ電極の作製にも着手しており、本研究課題はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
構築したSERS・電流―電圧特性同時計測システムを用いて、単分子接合の構造と物性の関係解明を行う。まず、反芳香族分子を利用したトランジスタ特性を検討する。また、置換基の導入により分子のねじれ角を制御し、ねじれ角と伝導・光学物性との関係を解明する。電流や機械的な力などの外部摂動によってねじれ角を変調し、接合の伝導特性を制御する単分子トランジスタを開発する。大規模計算機を利用し、分子接合の伝導特性計算を行うことで、トランジスタの動作機構を解明する。
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Research Products
(4 results)