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2015 Fiscal Year Annual Research Report

非線形極大波、モデリング、影響と予測

Research Project

Project/Area Number 15F15379
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

早稲田 卓爾  東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (30376488)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) CHABCHOUB AMIN  東京大学, 新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
Project Period (FY) 2015-10-09 – 2018-03-31
Keywordsフリーク波 / 非線形波動 / 造波実験 / 非線形シュレーディンガー方程式 / 海洋波
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,二つの実験水槽の利用を検討した。一つは、東京大学船型試験水槽(70m長4m幅水深4.5m)である。本郷キャンパスにあり、2015年3月に造波機を更新したため、任意時系列による造波が可能となる.直進波のみ造波可能である。その機能は利用実績が無いため,本年度は,造波機能の確認を行った。二つ目の水槽は、東京大学生産技術研究所海洋工学水槽(50m長10m幅5m水深)である。この水槽は、多方向造波が可能である。過去に,直進波による実験を行っている.
まず,船型試験水槽(70m長4m幅水深4.5m)にて、これまでに、分担者が他の水槽で造波を行った、様々なブリーザー波を再現し,造波機能を確認した.特に着目したのは,初期位相である.振幅の変調が正しく表現されていても,初期の位相の微小な違いにより,理論解とは異なるブリーザーが発生することが判っている.そのため,位相を変えた実験を行った.
これまでに,代表者は生研海洋工学水槽を模擬した二次元数値水槽(Numerical Wave Tank 2D以降NWT2D)を使った研究を行ってきた.今回は, NWT2Dを利用し,造波実験の再現を試みた.水槽の解像度が波浪の再現性に大きく影響することが判った.その数値水槽を用いて,高次のブリーザー解の再現を行った.
また,以下の課題について検討を始めた.計測された時系列から,逆に造波時の波形を造波することである.これは,非線形シュレーディンガー方程式(以下NLS)の特性と利用して,時間軸を逆にすることに相当する.しかしながら,現実的には,前述した位相の問題,背景にあるノイズの問題が有る.そこで,初期位相の問題とさらに,微小擾乱を加えた造波実験を行う.そして,時間軸を逆にした造波実験を行う.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

東京大学船型試験水槽(70m長4m幅水深4.5m)での本格的な造波実験は今回が初めてであったため,当初の予定より準備に時間がかかった.まず,従来船舶の曳航試験に使用される水槽であるため,波高計を等間隔で水槽内に配置することに想定以上の準備が必要であった.また,冬季の実験であったため,結露など予期せぬ問題も生じた.次に,造波特性がどちらかというと低周波寄りに性能が良くなる傾向が有り,当初予定していた造波信号については十分な精度で造波が出来なかった.これは,造波機が更新されたばかりであり,その性能が十分把握されていなかったからである.
これらの課題については,それぞれ適切に対処し,時間的な遅れは有ったが成果は得られている.代替の波高計を用意し,実験を行った.造波信号については,当初より長い波長の信号を作成することで対処した.以上により,これまでに行うことのできなかった,長い距離(波の数)の実験を行うことで,初期位相のずれの影響を確認することが出来た.
東京大学生産技術研究所海洋工学水槽(50m長10m幅5m水深)を再現する数値水槽(NWT2D)での実験では,モデルの空間解像度により,波浪の伝搬特性が変わることが判り,40mを2㎝間隔で分割する必要が生じた.これにより,計算時間が大幅に必要となり,当初想定していた数値実験が十分できてない.これは,今後,数値モデルの高速化を図ることで対処する.並列化することにより,スーパーコンピューターの利用も検討する.結果は良好で,実験との比較も良い結果が出ている.

Strategy for Future Research Activity

本研究では,三つの実験水槽の利用を検討する。一つは、東京大学船型試験水槽(70m長4m幅水深4.5m)である。本郷キャンパスにあり、2015年3月に造波機を更新したため、任意時系列による直進波の造波が可能である.初年度に造波機能の確認を行った。二つ目の水槽は、東京大学生産技術研究所海洋工学水槽(50m長10m幅5m水深)である。この水槽は、多方向造波が可能である。平成28年5月に,直進波及び方向性を考慮した実験を行う.また,柏キャンパスにある小水槽(7m長,1m幅,0.7m水深)にて,波群の聖徳にかする実験を行う.
平成27年度に,船型試験水槽(70m長4m幅水深4.5m)にて、これまでに、分担者が他の水槽で造波を行った、様々なブリーザー波を再現し,造波機能を確認した.注意すべき点は,初期位相である.振幅の変調が正しく表現されていても,初期の位相の微小な違いにより,理論解とは異なるブリーザーが発生することが判っている.そのため,位相を変えた実験を行った.造波制御の観点から,課題が残ったので,西千葉水槽にて実験を繰り返す.
また,数値水槽による数値実験を行った.これまでに,代表者は生研海洋工学水槽を模擬した二次元数値水槽(Numerical Wave Tank 2D以降NWT2D)を使った研究を行ってきた.実験で得られた結果の時系列及びスペクトルの比較を引き続き行う.
もう一つの課題は,計測された時系列から,逆に造波時の波形を造波することである.これは,非線形シュレーディンガー方程式(以下NLS)の特性と利用して,時間軸を逆にすることに相当する.しかしながら,現実的には,前述した位相の問題,背景にあるノイズの問題が有る.そこで,初期位相の問題とさらに,微小擾乱を加えた造波実験を行う.そして,時間軸を逆にした造波実験を行う.

  • Research Products

    (3 results)

All 2016 2015

All Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results,  Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] Non-Gaussian properties of second-order wave orbital velocity2016

    • Author(s)
      A. Alberello, A. Chabchoub, O. Gramstad, A. Babanin, and A. Tofffoli
    • Journal Title

      Coastal Engineering

      Volume: 110 Pages: 42-49

    • DOI

      10.1016/j.coastaleng.2016.01.001

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Journal Article] Superregular Breathers in Optics and Hydrodynamics: Omnipresent Modulation Instability beyond Simple Periodicity2015

    • Author(s)
      B. Kibler, A. Chabchoub, A. A. Gelash, N. Akhmediev, and V. E. Zakharov
    • Journal Title

      Physical Review X

      Volume: 5 Pages: 1-12

    • DOI

      10.1103/PhysRevX.5.041026

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Presentation] Hydrodynamic breathers modeling rogue waves2016

    • Author(s)
      Chabchoub, A. and T. Waseda
    • Organizer
      3rd International Conference on Violent Flows 2016
    • Place of Presentation
      大阪府立大学I-siteなんば (大阪府大阪市)
    • Year and Date
      2016-03-09 – 2016-03-11
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2016-12-27  

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