2017 Fiscal Year Annual Research Report
超高強度-高延性複層鋼板の開発とその基盤となる組織・界面設計の研究
Project/Area Number |
15F15705
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小関 敏彦 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70361532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU MAO 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-11-09 – 2018-03-31
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Keywords | 鉄鋼材料 / 強度 / 延性 / 複層 / マルテンサイト / 結晶塑性 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
世界で最も使用量の多い構造用金属材料である鉄鋼材料の特性向上は自動車等移動体の軽量化や燃費向上に伴う温室効果ガス削減の実現に向けて必要不可欠である。近年,本研究室で開発した高強度と高延性を両立する複層鋼板の更なる特性向上を目指すため,Liu氏は高強度を担う層を構成するマルテンサイト鋼の変形挙動について実験とシミュレーションによって検討した。特にLiu氏がこれまで研究してきた結晶塑性有限要素法を用いてマルテンサイトの大変形過程における結晶方位回転や活動すべり系の同定などを行い,従来の研究で考察されてきたマルテンサイト特有の変形挙動の異方性について検討した。具体的には、マルテンサイトのユニットは極めて薄いラス構造であるため、すべり系がラス面内に限定され、ラス面外方向のすべり系を駆動させるのは大きな荷重負荷が必要と考えてきた。 超高強度マルテンサイト鋼において、SEM-EBSDで測定したマルテンサイトブロックなどの下部組織の結晶方位をもとに、Dream-3Dを用いてその組織を結晶塑性有限要素法で解析するためのメッシュを再構築し,その変形に伴う結晶方位回転や活動するすべり系について検討し、EBSDを併用した変形のその場観察実験や、変形組織のすべり帯の観察等と比較することにより、マルテンサイトの変形の機構の結晶学的な解明を進めた。従来、マルテンサイトは脆性的であるため、その変形機構の解明はこれまで不十分であったが、本研究はそれをブレークスルーするものである。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)