2017 Fiscal Year Annual Research Report
Function of chromatin remodelers in nuclear compartment organization of Cabeza and ALS pathogenesis
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15F15789
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 政光 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (00182460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LO PICCOLO LUCA 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-11-09 – 2018-03-31
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / FUS / ショウジョウバエ / lncRNA / LAMP1 / 神経変性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、ショウジョウバエのlncRNAの一つであるhsrωがヒトALSの原因遺伝子FUSのショウジョウバエホモログdFUSに遺伝学的にまた物理的に相互作用することを明らかにした。またhsrωのノックダウン系統を用いた解析から、hsrωがdFUS mRNAレベルを制御すると共に、dFUSタンパク質の核・細胞質局在のバランスを調節することを明らかにした。平成29年度は、それまでの研究を発展させて、遺伝学実験と生化学的解析を組み合わせることにより、ヒトFUSをショウジョウバエの複眼原基で発現させると、ヒトFUSは可溶性分画に存在し、その結果細胞毒性を示して、赤色色素の消失を伴う成虫複眼形態異常を誘導することを明らかにした。このショウジョウバエでhsrω lncRNAをノックダウンすると、この複眼形態異常がレスキューされることを見出した。hsrωノックダウンにより、dFUS mRNAレベルが低下した。また面白いことに、hsrωノックダウンが可溶性のヒトFUSを減少させ、またそれと同時に不溶性のヒトFUS-LAMP1凝集体形成を促進することを見出した。hsrωノックダウンによりもたらされるこれらの現象が、結果的に細胞毒性を示す可溶性のヒトFUS量を減少させ、複眼形態異常をレスキューしたと考えられる。さらに詳細な解析を進めることにより、細胞質のFUS-LAMP1凝集体は、プロテアソーム、オートファジー、リソソームのいずれによる分解も受けず、細胞質内の安全な貯蔵物として隔離されて存在することを見出した。この発見は細胞質のFUS凝集体形成へのLAMP1の新しい機能を示したものとして学術的意義がある。またこれらの研究は、FUSタンパク質の異常が関与する様々な神経変性疾患の理解に役立つと共に、ALSやFTLDなどの新規治療標的候補を提示したものとしても意義がある。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)