2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15GS0209
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 進 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (10208358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺野 卓 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30332729)
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Keywords | フォトニック結晶 / 点欠陥共振器 / ヘテロ構造 / 高Q値共振器 / 光子操作 / Q値動的制御 / 多波長分合波デバイス / 面内光デバイス |
Research Abstract |
本研究は、フォトニック結晶による自在な光子制御を目指す新しい学問領域「フォトニック結晶工学」を深く追求するとともに、各種デバイスへの展開を図ることを目的とする.本年度は,最終年度であるため、フォトニック結晶工学の深化・応用の総まとめを行ない,以下の成果を得た. (1)昨年度マルチステップヘテロ構造共振器による光子保持の直接観測を達成したが、本年度は共振器損失要因の徹底的な解明・改善を行い、光子保持時間2ns、共振器Q値が〜240万という、これまでのトップデータを倍増する結果を得た。この成果はNature Photonicsに掲載された。 (2)マルチステップヘテロ構造の解析的検討を行い理論Q値が10億程度という、極めて高いQ値を持つ共振器を設計することに成功した。 (3)昨年度基礎実験を行った手法を用いて、フォトニック結晶共振器のQ値をピコ秒程度の短時間で3000から12000まで大きく動的に変化させることに成功した。この成果は、Nature Materialsに掲載され、大きな注目を集めた。 (4)応用への展開にも精力的に取り組み、マルチヘテロ技術を応用したアッドドロップデバイスにおいては従来の8波長動作デバイスを大幅に高性能化し超小型16波動作を達成した。また高Q共振器技術を活用して、すべての光を2次元フォトニック結晶面内で処理する面内分波型超小型アッドドロップデバイス(コアースWDM用4波長)を実現した。 以上、この5年間の研究によりフォトニック結晶工学の深化に成功し、応用への展開を達成した。
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Research Products
(27 results)