ペタワットレーザーによる高エネルギー密度プラズマの研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15GS0214
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 三間 圀興 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (30033921)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 坂上 仁志 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30254452) ; 兒玉 了祐 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (80211902) ; 長友 英夫 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助手 (10283813) ; 阪部 周二 京都大学, 化学研, 教授 (50153903) ; 中尾 安幸 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00164129)
• Keywords: 超高強度レーザー / 相対論プラズマ / フォッカープランクシミュレーション / 高エネルギー電子 / レーザー粒子加速 / 粒子シミュレーション / 輻射流体シミュレーション / OPCPA

Research Abstract

5年計画の初年度として、研究組織を立ち上げ、高精度の超高強度レーザー実験を進めるための激光MIIレーザーの改修、および統合シミュレーションコード開発と関連する相対論レーザープラズマの理論シミュレーション研究を開始した。具体的には以下のような研究活動を実施した。
(1)新しい超短パルスレーザー技術(OPCPA)を大阪大学レーザー核融合研究センターの激光MIIレーザーに導入し、プレパリスのより小さい(コントラスト比10^<-8>以下)超高強度レーザーパルスを発生し、クリーンなターゲット照射実験を可能にした。短パルス化(0.3ピコ秒以下)も実施し、平成16年に0.1PWレベルでのプラズマ実験を開始する準備を行った。また、16年度以降の0.3ペタワット化に向けて、組み合わせ回折格子の開発に着手した。京都大学や大阪大学のTi-Sapphireレーザーによるプラズマ実験を準備した。
(2)1次元の範囲で輻射流体、PIC、Fokke□ Planckおよびハイブリットコードによるシミュレーションをネットワークで結合し、大規模レーザープラズマにおける電子輸送の物理の研究を行った。ネバタ大学のシミュレーショングループとの共同研究で、コーンターゲット中の電子の輸送とイオンの加速・発生および高速衝撃波の発生に関し新しい物理機構を発見した。
(3)コーンや平板多層ターゲットを用いた実験で高エネルギー電子の発生と輸送に関してX線や粒子による計測をおこない理論シミュレーションの解析を開始した。
(4)超高強度レーザーと、コーンやキャピラリーターゲットを利用し、高エネルギー電子やイオンを発生させ、100MeV弱の電子やイオンの発生を確認し、10^<21>W/cm^2の実現の予備研究を開始した。
(5)ネバダ大学のY.Sentoku, H.Ruhlおよびサンディア研究所のR.Campbellを招聘し、大規模シミュレーションの共同研究とともに、原研関西研等のグループと連携し研究ワークショップを開催して、超高強度レーザープラズマ研究の動向と展望、ならびに本研究計画の推進方策を議論した。

Research Products

• [Publications] Y.Sentoku, K.Mima, P.Kaw, K.Nishikawa: "Anomalous Resistivity Resulting from MeV-Electron Transport in Overdense Plasma"PHYSICAL REVIEW LETTERS. 90・15. 155001-1-155001-4 (2003)
• [Publications] H.Sakagami, K.Mima: "INTERCONNECTION BETWEEN HYDRO AND PIC CODES FOR FAST IGNITION SIMULATIONS"Laser and Particle Beams. 22・02(To be published). (2004)
• [Publications] H.Nagatomo, T.Johzaki, N.Ohnishi, S.Yamada, K.Mima, 他3名: "Numerical Analysis of Non-spherical Implosion for Fast Ignition Using Newly Developed Integrated Implosion Code"Proc of 19 th IAEA Fusion Energy Conf. IAEA-CN-94. IF/P-07 (2003)
• [Publications] Y.Nakao, T.Yokota, H.Sumita, T.Johzaki, K.Mima: "Analysis of Core Plasma Heating and Ignition by Relativistic Electrons"Proc of 19 th IAEA Fusion Energy Conf. IAEA-CSP-19/CD. IF/P-08 (2003)
• [Publications] S.Okihara, T.Zh.Esirkepov, K.Nagai, S.Shimizu, F.Sato, S.Sakabe, 他5名: "Ion generation in a low-density plastic foam by interaction with intense fentsecond laser pulse"PHYSICAL REVIEW E. 69. 026401-1-026401-4 (2004)
• [Publications] Jian Zheng, K.A.Tanaka, T.Miyakoshi, Y.Kitagawa, R.Kodama, 他2名: "Theoretical study of transition radiation from hot electrons generated in the laser-solid interaction"PHYSICS OF PLASMAS. 10・7. 2994-3003 (2003)