2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15GS0310
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 和俊 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (70182194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 昌之 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50212254)
佐藤 隆史 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (70344934)
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Keywords | 小胞体 / 膜結合性転写因子 / ゴルジ装置 / プロテオリシス / ジスルフィド結合 / 酸化還元 / 分子シャペロン / プロテアーゼ |
Research Abstract |
哺乳動物細胞では、小胞体ストレスに応答して3つの情報伝達経路が活性化される。PERK-ATF4、ATF6、IRE1-XBP1経路である。代表者が単離同定したATF6は小胞体膜結合性転写因子であり、小胞体ストレスに応答してゴルジ装置へ移行し、そこでプロテアーゼによる2段階の切断を受ける。切断によって膜から遊離したN末端断片は転写因子として必要なドメインを全て含んでおり、核へ移行して小胞体内に局在する分子シャペロンをコードする遺伝子の転写を活性化する。種々の結果から、ATF6の活性化が小胞体ストレス応答に極めて重要であることが示されている。 種々の小胞体ストレス誘導剤によりPERKは同程度に活性化されるのに対し、ATF6の場合は還元剤であるDTTにより強く活性化された。この結果を元に、ATF6の内腔領域を検索した結果、ヒトとマウスのATF6αとATF6βでよく保存された位置にシステイン残基が2つ存在していて、これらのジスルフィド結合を介してダイマー、オリゴマーとして存在することを見いだした。さらにモノマーも分子内でジスルフィド結合を形成していた。これらはホモにオリゴマー化しており、他の分子とミックスジスルフィド結合を形成していなかった。小胞体ストレスが負荷されるとこれらのジスルフィド結合が還元され、この還元の程度と活性化の程度がよく一致することを見いだした。細胞分画を行なうと、ゴルジ装置には還元されたモノマーのみが見いだされ、還元されることが細胞内輸送に重要であると考えられた。ゴルジ局在性のATF6切断酵素を強制的に小胞体に発現させたところ(酵素の変異体の発現あるいは薬剤処理により)、還元されたATF6はジスルフィド結合を形成したATF6より切断されやすいことがわかった.小胞体における変化を経験したATF6のみが活性化される仕組みになつているのではないかと考えた。
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Research Products
(4 results)