2015 Fiscal Year Annual Research Report
学級の状況・個人の学級満足度と学習意欲の関係~学力の低い児童に視点をあてて~
Project/Area Number |
15H00078
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Research Institution | 桑名市教育委員会事務局指導課 |
Principal Investigator |
山川 真史 桑名市教育委員会事務局指導課, 指導課, 課長
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Project Period (FY) |
2015
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Keywords | 学級満足度 / 学習意欲 / 個別の支援方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
1 研究の目的 ①学級の状況・個人の学級満足度が向上すれば、学習意欲が向上し学力向上に向かうことについてデータをもとにして明らかにする。②学力の低い児童や満足度の低い児童に対して、効果的な支援方法を明らかにする。 2 調査について 1学期に実施するHyper-QU (学級満足度調査)、及び、国語・算数評価テスト・漢字小テストと、2学期に実施するそれらの結果の変化から、研究目的①について分析する。 1学期に実施するHyper-QU、標準学力検査(CRT)から、学力の低い児童、学級満足度の低い児童を抽出すると共に、2学期末にそれらの児童にどのような支援をしたかを担任にアンケート調査する。担任のアンケート調査と、2回のHyper-QU結果・各テストの結果の変化から、研究目的②について分析する。 3 分析結果 学習意欲と国語評価テスト結果には弱い相関があることが分かったものの、学級の状況・個人の学級満足度等と国語や算数の評価テスト結果との関係について、明らかにすることはできなかった。 学力の低い児童や満足度の低い児童への支援方法について次のことが明らかになった。 学習にかかわる支援については、○放課後や休み時間などでの個別の学習指導や教育相談は、学習意欲が上がる。/○算数の個別支援は、放課後や休み時間ではなく、授業中に行う方が効果が表れやすい。/○国語の個別支援は、授業中でない方が良い。 友だちにかかわる支援については、○対象となる児童とクラスメートとのかかわりが、より広くより強くなることで、クラスメートからの侵害が減る傾向になる。/○対象となる児童に親切にしてくれるクラスメートをあてたり、対象となる児童にかかわっているクラスメートに対して、対象となる児童との人間関係が強くなるように取り組んだりすると、学習意欲が下がってしまう。/○親切にしてくれるクラスメートをあてがわれたことで、クラスメートに対する配慮がかけるが、クラスメートに関わろうとする傾向がでる。
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