2015 Fiscal Year Annual Research Report
汎用電気・電子部品による真空対応アナログ回路の開発と部品データベースの構築
Project/Area Number |
15H00354
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
角館 俊行 東北大学, 多元物質科学研究所, 技術職員
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Project Period (FY) |
2015
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Keywords | 真空 / アナログ電子回路 / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : 真空対応のアナログ電子回路の開発では、明確な真空仕様以外の部品を用いる場合、大量の電気・電子部品のガス放出特性・電気特性および実装回路の性能を、全て自らの手で調査し選定せざるを得ないのが現状である。しかしながら、もし、部品選定の指針となるような部品データベースが構築・公開されれば、真空仕様以外の汎用部品を用いた真空対応アナログ回路を安価に開発できるので、より容易に回路開発に取り組める そこで本研究では、汎用電気・電子部品による真空対応アナログ回路の開発と部品データベースの構築を目的とした。 研究方法 : 本研究では、高真空領域でのアナログ電子回路の使用を想定し、市販の汎用電気・電子部品のガス放出特性を調査した。具体的には、2×10^<-5>Pa程度の高真空に到達可能な真空チャンバーに、測定対象の部品を入れ、真空計を用いてガス放出を測定した。また、真空引き前後での、部品の重量変化を分析天秤を用いて測定した。そして、上記測定を繰り返し行うことにより、低ガス放出の部品を選定した。 研究成果 : 測定を行った電気・電子部品のなかには、10^<-5>Pa前半の真空度まで到達する部品もあり、市販の汎用部品にも真空中で十分に使用可能なものがあることが明らかとなった。本研究で取り扱った部品のなかでは、母材が液晶ポリマー(LCP)である部品が、特に優れた低ガス放出性を示した。上記結果は、今後の真空対応アナログ回路開発における、汎用部品選定の指針として用いられることが期待できる。
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