2015 Fiscal Year Annual Research Report
組込みAndroidを用いた鳥害を防除する遠隔操作可能な自走式制御ロボットの開発
Project/Area Number |
15H00389
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
脇部 政利 鹿児島工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2015
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Keywords | 組込みボード / PWM制御 / 防鳥機 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】 近年、環境変化の影響により住宅地では鳩やカラスが増え、糞害や騒音被害があり、田畑ではスズメ、鳩、カラスによる農作物の被害は農家にとって深刻な問題となっている。自然界に生息する鳥は、鳥獣保護法によって守られているため、特別な理由を除き殺したり捕獲したりすることができないことになっている。そのため鳥類の防除対策は、鳥が棲みつく以前に寄せ付けないのが重要である。 「鳥類は警戒心が強く特に動く物に敏感に反応し、警戒をする。」この特性を利用して、鳥は単純な動きには慣れるが、複雑な動きには警戒するため、機動性を加えた防鳥機であれば、鳥は警戒して近寄れず鳥害対策には有効であると考えるが、現在、そのような機動性を持った防鳥機が無いのが現状である。 本研究の目的は、鳥害対策についての有効性を見出し、インターネットで現場の状況を監視可能とした鳥害防除ロボットを開発することである。 【研究実施計画】 ・RaspberryPi2 (映像送信部とWebサーバ部)、Androidボード(GPIOとPWMモータ制御部)で製作した。 ・音声(破裂音・威嚇音、警戒音)デバイス装置の製作とサーバ構築。 【研究成果】 音声の実施検証では、スズメとカラスの警戒音で実地検証を行った。スズメの警戒音では効果が無かったが、大音量であればその場から逃げ出す結果であった。カラスの警戒音では、急に飛び立ち、遠くへ飛び去っていった結果が得られた。住宅地の実地検証でも、スズメ、カラスは逃げ出したが、カラスは時間が経つにつれて近隣に群れで警戒するような(60羽程電線に飛来)結果となった。この結果より、製作した音声デバイス装置は効果があることがわかった。完成が田畑のシーズンオフだったので、防鳥の効果を検証することはでき無かったが、実地検証により防鳥効果が期待できる。 今後、実地検証・データ蓄積を行い、他の鳥に有効な防鳥の研究をしていく。
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